HarpoBucho Archive

ハッピーバースデーシャカ

2010年04月08日08:55

釈迦誕生日.jpg

失敗して物をダメにする事を「おしゃかになる」と表現するが、これは灌仏会に因むものである。江戸の鍛冶職人の隠語として、あぶり過ぎて鈍ってダメにしてしまった金物に対して、江戸っ子訛りで「しがつよかった(火が強かった)」→「四月八日だ」→釈迦の誕生日、というつながりで成立したとされる。

と博学披露と見せかけて実はウィキペディアからのコピペなわけだが、朝の忙しいときなのでお釈迦さまも許してくれるだろう。ハッピーバースデイシャカ。旧暦の4月8日はガウタマ・シッダールタの誕生日である。あぶり過ぎると「人間やめますか」になるというのは実は釈迦の有難い教えだったのである。

このように駄洒落によって物事を思考していく方法は類化性能と呼ばれる古代感覚である。江戸を掘ると中世が発見され、中世を掘ると古代に辿り着き、そこをさらに掘ると「今」に戻ってくるわけだ。歴史を思考することは常に「なう」なのである。そんな壮大なグルグループの中で路上を思索しながら歩くのは本当に楽しい。

今日の昼休みはいつもの散歩コース、「乞胸」と呼ばれた辻芸人の居住区を繋いた乞胸ロードとボクが名付けている下谷山崎町から松葉町(今の地名だと東上野から合羽橋方面)を釈迦の誕生を祝いつつ歩こう。写真のような遊芸人に出会えるかもね。

写真の坊さんは実は短期の物乞い。灌仏会の頃、釈迦の誕生像を持ち歩いて、道を行く人に甘茶をかけさせて銭を取っていた。江戸時代の「遊芸人図屏風」の内より。

ただいま物乞いカルチャーを研究中。
物乞い文化はとてつもなく豊かだよ!

釈迦.JPG

といった内容を朝書きなぐって職場に行って待ち遠しい昼休み。松葉町をすたすた抜けて浅草寺まで遠出。やってました釈迦誕生日会。甘茶をいただき、お釈迦さまの頭にも甘茶をぶっかける。賽銭箱が何箇所もあり、景気良く何度も小銭を投げてしまう。

お釈迦様に物乞いされては仕方ない。


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  • By harpobucho / Apr 09, 2010 12:16 am

ボクのわくわく初期衝動! 「動物シネマ」への誘い

わくわく動物ランド.JPG

実家からこんなバッチが発掘された。

学校でちょうどお爺ちゃんプレイにハマってた小学生時代(4,5年生くらい?)のハーポ少年。ボクの人生初フェス体験はなんと「わくわく動物ランド」フェスティバルだったのだ!

「わくわく動物ランド」とは関口宏が司会をしていた今のTBSの動物バラエティ路線を確立した偉大な番組。池袋の西武デパートかサンシャインだったか会場の記憶は定かではないが、世界中から珍獣が大集合!というのでわくわくして出かけた高揚感は覚えている、気がする。第一回のフジロックフェスに出かけたときときっと同じ感覚だ。思わずピースしちゃう気分。フェスTシャツじゃなくてフェスバッチ(しかも被写体が昔の自分)っていうのがやばいなあ。動物狂いだったんでキャップもTシャツもプーマだ。

今では2週間ごとに(つまり図書館の貸出期間)興味がころころ転がっていくハマり分裂症のボクだが、一番最初に体系だってハマったモノがおもえば動物だったわけだ。エリマキトカゲ、ウーパールーパーの黄金時代である。

その話を関口宏体験と無縁の同年齢ニューヨーカーのジェレミーに話をしたら、「わくわく動物シネマ」という映画祭をやろうという話になり、動物が都会に行く映画と人間がジャングルに行く映画を上映する運びとなったわけ。人間=霊長類ヒト科ホモサピエンス最狂の俳優クラウス・キンスキーに会えるの楽しみだなあ。お暇な方はぜひ。

ハーポ部長&ジェレミーpresents 『わくわく動物シネマ』

日時:4月9日(金) 21:00~
場所:素人の乱12号店 エンジョイ北中ホール(仮)
映画2本立て!/無料、ワンドリンクオーダー

●上映作品
ベイブ都会へ行く
アギーレ・神の怒り

べっぴんの娘ナスターシャではなく、その親父に恋していた10年前、「運動部」というサイトに掲載したエピソードハンティング集。当時愛読していた『テレビブロス』のコラム文体になんか影響受けている気がする。

http://undo-bu.hp.infoseek.co.jp/kinski.htm

「好き、好き、キンスキー」

出演作品が200本近いキンちゃんの出演選定基準はずばり、<お金>。ギャラが少ないとフェリーニをはじめとする巨匠からのオファーもけり倒しちゃったんだって!!そんな文字通り<金好き>な正直者(&キチガイ!)、キンちゃんの魅力に迫ります!

●素敵な奇行エピソード集-キンちゃんの数々の奇行は伝説となった!特にヘルツォークとの確執は涙もの。

1.1955年、全くの偶然ながら、ミュンヘン市内でヘルツォークと同じ下宿で暮らしていたキンちゃん。彼は膝の丈まで木の葉を敷き詰めた家具も何もない部屋で、真っ裸で暮らしていたんだとさ。郵便配達なんかがくると、木の葉の中から突然真っ裸で飛び出して、驚かしていたんだって。お茶目なキンちゃん!

2.ヘルツォークと暮らし始めたある日、急に発狂したキンちゃんは2日2晩、48時間に渡ってバスルームに籠城。手当たり次第にモノを投げつけ粉々にし、叫び続けたんだとさ。警察が来てようやく静かになったんだって。ヒステリックなキンちゃん!

3.10時間もぶっ続けで発声練習(単に天からのお告げを叫んでるだけ?)をするキンちゃん。彼は3オクターブもの声がでたんだとさ。しかも、その声で、ワイングラスを割ちゃったんだって。サイキックなキンちゃん!

4.脇役で芝居に出演したキンちゃんのことを、ある批評家が「傑出して非凡な役者だと書く」とほのめかしたところ、キンちゃんは、ゆでたてのジャガイモとフォークを彼に投げつけた上で、「私は素晴らしいのでも、傑出しているのでもない。壮大で、不出世の天才なのだ!」と叫んだんだって!ポップジャムで爆笑問題に「ジブラ」と呼ばれて、「俺はズィブラ(Zの発音が大事らしい)だ!」とキレて帰っちゃったヒップホッパーより理不尽ですね。だってあんたは誉められているじゃん。誇大妄想狂で言葉選びに厳しいキンちゃん!

5.『アギーレ・神の怒り』の台本を読んだキンちゃんは夜中の3時に寝ているヘルツォークに電話し、わけのわからない叫び声を延々と続けたんだとさ。30分ほど経って、ようやくヘルツォークはキンちゃんが台本に感銘を受け、アギーレ役をやりたいと言っていることがわかたんだって。感情が先走る情熱的なキンちゃん!

6.『アギーレ・神の怒り』の撮影現場で、キンちゃんは役に没頭しすぎるがあまり、役そのものになっちゃったんだって。キンちゃんは自分がキリストであるかのように受け答えするので、彼との会話にみなさん、苦労したみたい。まさに真の役者バカ、キンちゃん!

7.『アギーレ・神の怒り』の撮影中、キンちゃんは理不尽な理由で激怒し、いきなりエキストラの頭を剣で叩き割ったり、特に理由もなく、エキストラのテントに銃をぶっぱなし、エキストラの一人の指を飛ばしたりと、バイオレンス三昧。キレル中年、キンちゃん!

8.さすがにエキストラのインディオたちもキンちゃんの態度にぶちキレて、監督にこう言ったとさ。「あなたのために、あの男を殺していいですか」。彼らは真剣です。安岡力也が山城新伍に「あいつ、しめときましょうか」と耳打ちするレベルとは違います。そのとき、ヘルツォークが「私はまだ撮影に彼が必要なんだ。彼を私に残してほしい」とあくまで監督の都合で応えたから殺されないで済んだんだって。監督のおかげで命拾いしたキンちゃん!

9.実は内心、エキストラの申し出を断るのではなかったと後悔していたヘルツォーク。撮影途中に急に映画を降りると言い出したキンちゃんにこう言ったとさ。「私は銃を持っている。あなたが逃げる間に8発お見舞いするだろう。最後の1発は私用だ」。監督に心中を迫られるほど愛されてるキンちゃん!

10.愛しいがあまり憎くてしょうがなかったヘルツォークは2度目のキンちゃん殺害計画を実行。キンちゃんの家を奇襲し、放火しようとしたが、彼の飼ってたシェパードが用心深かったせいで未遂に終る。ヘルツォークもキンちゃんに負けないくらい狂ってます。番犬のおかげで命びろいしたキンちゃん!

11.自然児を気取っていたキンちゃんだが、じつはかなり小心者。蜂が1匹現われただけで、蚊帳と注射と医者をよこせと大騒ぎ。『アギーレ・神の怒り』の撮影現場であるアマゾンの原生林に恐くて一度も踏み入れなかったんだって。でも一度だけ、50メートルほど、原生林に足を踏み入れたことがあったらしいが、それはそこで彼が木といかに内的に結ばれているかを誇示するためにスチールカメラマンに写真を撮らせていただけ。奥崎謙三チックなキンちゃん!

12.食事の前にはアルコールで全ての食器を拭かなければ気が済まないキンちゃん。他人と握手したときもすぐに手をアルコール消毒していたらしい。顔に似合わず潔癖症のキンちゃん!


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  • By harpobucho / Apr 07, 2010 11:15 pm

朝のつぶやき集

文章を書くのはなかなか面倒な作業なので、最近は朝のバタバタした速度感を利用して、つぶやきを勢いで書きなぐっている。ツィッターではなくミクシーにね。この時間までに家を出なければ遅刻するという締め切りがまじかにあるんですらすら書かざるをえない。それがいい。

朝はゆったりとコーヒーを飲みながらクラシックを聴いて優雅に過ごすというプレイをしばらくやってたのだが、どうも性に合わないことに気付き、路線変更。やはり一日の始まりはスイングした音楽がいい。チャーリー・パーカー聴きながらキーボード叩いてビートニク気分。ケルアックが『路上』を書いたときのテンションに少しでも近づきたい。

クラシックがスイングするとこんな大変なことになる!
ベネズエラのシモンボリバル・ユース・オーケストラ。麻薬の密売や強盗などで生計を立てていたストリートチルドレンたちが更正して奏でる音の素晴らしさよ。



時の流れに身をまかせ   2010年03月17日08:43

DOMMUNE、昨晩は野田努に「今聴かなきゃいつ聴くんだという種類の音楽」と煽られ、そうだよなー、と日々得体の知れない方向に進化し続けるダブステップの魅力に同意しつつも、3時間ぶっとうしで聴き続ける種類の音楽ではなく、途中で図書館で借りてきたテレサ・テンのメモリアルベストを聴きだしてしまったのであった。音の質感は大好きだけど失業期間中にすっかり老成してしまい若者のテンションについていけない・・・

日曜日の都築響一マスターによる「スナック芸術丸」にてテレサ・テンのボーカル抜きのレーザーカラオケを観てたら、むしょーに彼女の歌声を聴きたくなってしまい浅草の図書館で借りてきた次第である。

現在進行形音楽ダブステップを追いかけるようになってから昔の音にあまり興味がなくなったとダブステップ会議では話されていたが、図書館リスナーのボクは昔の音を掘り返してばかり。なぜか最近はオールマン・ブラザーズバンドばかり聴いているのだ。古き良きアメリカのサザンロック。ニール・ヤングやレナード・コーエンなどカナダ人サウンドも寝る前に聴くととても良い。時の流れが後ろ向きにレイドバック中。みうらじゅんが「ロックでいうレイドバックは、仏教でいう悟りだ」となんともいい加減なことを言っていたのを思い出した。

旦那の響き、加齢なる喜び   2010年03月18日08:56

この前、旦那の語源はサンスクリットの「ダーナ」(お布施)だということを書きましたが、700円の魚系ランチが奇跡的に美味しくてここのところ通いつめているアーシャークシャ(浅草)は旧松葉町の寿司屋でついに言われましたよ。旦那様って! もちろん金払うタイミングでね。若旦那憧れのボクの琴線に触れまくり。

でもそういってくれるのは幇間キャラのお弟子さんで、寡黙な大将との会話まではまだ至りません。大将と常連の天気→不況→競馬 or 相撲のいつもの決まった会話の流れを聞きながら、銀だらの煮付け定食(豚汁、煮物、おしんこ、茶碗蒸し付け)を食べるので満足してます。仕事中の昼休みってオンだかオフだかわからない境の時間でなんだかとても好き。その曖昧な時間を味わいたくてわざわざスーツ姿になって電車に揺られている気すらしてきます。仕方なくその前後に仕事してる感じ?

「寿司って小さい握りメシに刺身が一切れ乗っただけ」という事に気付いてしまったんです、と陽光くんが日記に書いていたけど、まさにそのとおりで寿司屋のあの高級さは雰囲気代なわけで、ボクはそれをランチというサービスタイムにいつもの決まったお座敷を借り切って贅沢に味わっているわけです。

リアリーは小者   2010年03月19日08:49

寝る前にレイドバックしたサウンドを聴きたくなるのはDommuneで盛り上がり過ぎたテンションを鎮め明日の仕事へ備えるための儀式であることに気付いたのでした。

昨晩はうちに素敵な音を届けてくれるDommuneってどんなとこだろう、と見学に行ってきました。ちょっと遅れて到着すると菊地成孔 x 大谷能生の相変わらずの饒舌トークに会場は満席。一番前のDJブーススピーカーの上を座席として案内され贅沢な時間を過ごしました。Dommune自慢のスピーカーを背に聴くドナルド・フェイゲン最高ね。

最近朝の出勤前のあわただしいときにチャーリー・パーカー(それに特ダネに音声をミックス)を聴きながら、一気に日記を書きなぐっているので、Dommune見学の詳しいレポートを書く余裕がないのですが、一言で言うと、あそこは宇川船長の海賊船って感じでしたね。クルーの働きっぷりを見ているといろいろ参考になるし、何よりも船長自らが一番働いているってのが素敵でした。あと、船長室でVJ中の宇川氏はカウンターで寿司を握っている職人のような動きでした。

トークはキチガイ音楽特集でしたが、やはりチャーリー・パーカーのヘロイン音楽は最狂で、菊地氏の「ティモシー・リアリーなんて小者」発言に妙に納得。ヘロイン黒人のスイングやバップの前ではサイケデリック白人なんて小さい小さい。

エンジョイあなたじしん   2010年03月25日08:39

今日も寒い!しかも雨!

春をお預けされた気分。まあ、平日に天気が良すぎると働いている場合じゃないという気になってしまうのでこれでよいのかも。桜満開のあたたかい日々を夢見て今日も乗り切ろう。花見は代々木公園が一番クレイジー度が高くて好き(善福寺川沿いのまったりも捨てがたい)。4月3日にお花見する方がいたら春風に乗かってお邪魔したいのでぜひぜひ声をかけてください~

春風
http://www.balance-web.com/harukaze/

春に向けてスーツを買いたいのだが、仕事が終わると直帰でドミューンな日々なので店に行けず。スペシャルズみたいなスーツが欲しいのだがどこで買えるのか。古着屋か。オーダーメイドするような金はない。

明日はノードミューンなので街に繰り出そう。歌舞伎町でキャバクラユニオンのデモ。土曜日は花屋敷を借り切って銀座のホステスさんたちと大人の鬼ごっこ? 先週下見しにいったり『江戸ッ子と花屋敷』という本を読んでイメージトレーニング中。いやー春ですね。

ゲゲゲ!   2010年03月29日08:37

のゲ!
楽しみにしてたのに早速初回見忘れた。4月からだと思い込んでいた。

連続テレビ小説 ゲゲゲの女房
http://www.nhk.or.jp/gegege/onair.html

昼に再放送があるので録画設定してから出かけよう。

昨日は全身の筋肉痛と寒さで動きがおじいちゃん化。まあ、早く年寄りになってのんびり過ごしたいのでその予行練習か。

小学生のときにおじいちゃんキャラを演じて、恋心のようなものを寄せていた女子に介護されるプレイを掃除中にしていたことを思い出した。おじいちゃんなので掃除をサボっても文句をいわれず、きっとそのときにおじいちゃんの味を覚えたのであろう。早熟でしょ?

道楽という言葉には道を楽しむという意味の他に、道を楽(ラク)にするという意味があり、このドラマによって水木さん的な道楽価値観が広まるといいなと期待しております。

道から落ちることも道落ね。
穴に気をつけろ。

まあ、穴に落ちるのもチャンスだ。
東京は今日最後。

薬師丸郁夫 展 「こちら天国」”at FORESTLIMIT
http://www.galaxygallery.info/yakushimaru-ikuo.html

筋肉の疼きと記憶   2010年03月30日08:47

筋肉痛が酷すぎて楽しい。

この身体感覚の変容は新鮮。いや懐かしいって感覚か。小学生のときのおじいちゃんエピソードが出てきたのも、昭和テイストな遊園地を無邪気に駆け回ったことによる意識変容と筋肉痛の肉体変容による退行現象のひとつだろうか。

昨晩も薬師丸郁夫のとんでもないサイケデリックアートの細部を虫眼鏡(これも退行アイテム!)でのぞいてたら子供の頃の記憶がポコポコでてきたよ。ノスタルジーこそが最強のサイケデリクスか。今夜は今年二度目のブルームーンらしい。記憶の古層をディグしよう。



ドミューンにはIRAの成田さん出演!

「CRASS STORY-アナーコパンクの周辺とその後」
行川和彦×成田圭祐「BROADJ22」DJQ’HEY

年度末に想うこと   2010年03月31日08:50

いつまでも不安定労働者はつらいなあ。ゆらゆらして楽しいけど。人生をテキトーに生き過ぎたようだ。そろそろ真面目に生きないとまずい。

2010年度は真剣に一生遊んで暮らす術を模索します。



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  • By harpobucho / Apr 01, 2010 1:11 am

国家公安委員長とくノ一忍法

Dommune宇川カメラが捉えるイケてるダンシング女子の中に網系の衣裳を身に着けている子がいて、それを鎖帷子に見立てたツイッターっ子が彼女のことを「くノ一さん」と名付けた。ネットの波及力は恐ろしいものがある。「くノ一さん」はあっという間にツイッターっ子のハートを鷲掴みにし、アンチ・ツイッターなボクもその影響で禁じ手にしていた山田風太郎の「くノ一」ものに手を出してしまう始末。平岡正明の紹介(『風太郎はこう読め―山田風太郎全体論』)もあり、山田風太郎のクソ面白さは覚悟していたが、読み出すとやはりべらぼうに面白いのである。

街の不審者としてお馴染みの公安警察のボス、中井国家公安委員長が銀座ホステスと路チューというニュースを聞いたとき、直観的に彼女はくノ一なんじゃないか、と思ったのも風太郎に頭がやられていたからなわけだが、議員宿舎のカードキーまで入手しているなんて、やはり忍びの者ではないかと勘ぐってしまう。実は銀座のホステスは全員くノ一なんじゃないかという気までしてきて、もうここまできたら完全に風太郎病である。

江戸時代から続く浅草花やしきを借り切っての銀座ホステスとの大人の鬼ごっこに参加したのも、くノ一に対する下心があったことを告白しなければならない。くノ一である銀座のホステスさんと通じると国家の重要機密が入手できるのではないかという風太郎並に荒唐無稽な妄想がボクを駆り立てた。

大人の鬼ごっこについて簡単に解説すると、会費7000円を払い、1本2500円の尻尾を二本腰に巻きつける(残りの2000円は会場費と保険代)。1時間の間でそれを奪いあうという野蛮な遊びなわけだが、そこはやはり良識ある大人の遊びである。野蛮さとスマートさの絶妙なさじ加減の中で遊び尽くしたのだった。

伊賀と甲賀のくノ一バトルという妄想モチベーションが功を奏してか、ボクのチーム(見知らぬ人たちとチームを組まされる)は見事2位に入手。がっぽり賞金を稼いだわけだ。賞金よりも嬉しかったのが、銀座ホステスさんはやはりくノ一的であることが確認できたこと(偶然にも主催者の苗字が甲賀さん!)。くノ一三人に囲まれたら、これは喜んで降伏するしかない。銀座のホステスさん(とレッテル貼りしてブランド化するのもどうかと思うが)に集団で襲われるなんてアマゾネスなシチュエーションは風太郎小説並みにありえないので、かなりのイリュージョンを味わえたわけだ。

ここにもくノ一が!!!!!!!!
茶人正剛.jpg

鳩山首相に『新自由主義―その歴史的展開と現在』を手渡そうとしている企み顔のべっびんさんは間違いなくくノ一である。これを仕組んだのは松岡正剛で、彼は甲賀の谷の大ボスか、もしくは傾城屋の親父である。




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  • By harpobucho / Mar 28, 2010 12:32 am

BOOKS TO PRISONERS!タイの刑務所に本を送ろう!

今回はRLLのTシャツじゃなくて、志賀ちゃんとのコラボTシャツの宣伝。
ハーポ・プロダクションのコンセプトメイクしごと。

タイTシャツ2.jpg

BOOKS TO PRISONERS!タイの刑務所に本を送ろう!

タイのバンクワン刑務所には、邦人の囚人が9人います。多くの方が10年以上も刑務所の中にいます。彼らは、ドラッグを所持していて逮捕されたり、騙されて逮捕されてしまいました。タイではドラッグの刑が非常に重く、終身刑や死刑を受ける人が多いです。また、刑務所内には労働がなく、外からの仕送りと一日一食の配給で生活しています。
そんな彼らの楽しみは、日本語の本を読むことです。私たちは彼らに本やカンパを送ろうと思っています。そこで囚人連帯Tシャツを作りました。1500円のTシャツを買ってもらうと、1000円が刑務所にカンパ、または本の送料代になります。刑務所への熱い連帯、よろしくお願いします!

タイTシャツ.jpg


★タイ刑務所囚人連帯Tシャツ:1500円(内カンパ:1000円)
カラー:黒のみ Tシャツサイズ:KIDS-M,KIDS-L, S, M,L,XL


▼Tシャツ・コンセプト          ハーポ・プロダクション

トンチ話によって民衆に愛され続ける一休さん。しかしその正体は、男色はもとより仏法で禁止されている飲酒、肉食、女犯の限りを尽くす破戒僧だ。縁起の良い元旦に竹竿の尖端に髑髏をぶら下げて市中を練り歩き「元旦は冥土の旅の一里塚。めでたくもあり、めでたくもなし」とトンチ嫌がらせをする風狂者だ。

このようなアナーキーな行為の数々は、仏法の守護者たちからは大反発をくらったが、その権威に追従しない自由奔放な態度に民衆は熱狂、後世の表現者たちに絶大なインスピレーションをもたらした。一休のドープさを伝え残したい表現者たちは彼の逸話の数々をカット&ミックスし、トンチ話として現代のお茶の間のアニメーションにまで脈々と繋いでいったのである。

忘れてはならないのが、単なる変態坊主で終わったかもしれない一休さんを国民的なキャラクターにまで押し上げたのはそもそも書物というメディアであることだ。書物という情報の乗り物は自由自在に時空を越えていくのだ。髑髏の上を踊りながら進む一休さんのように。室町から現代へ。日本からタイの刑務所へ。本は偉大なり。


▼囚人連帯Tシャツが買えるお店

イレギュラー・リズム・アサイラム

〒160-0022 東京都新宿区新宿1-30-12-302
http://a.sanpal.co.jp/irregular/

素人の乱 12号店

〒166-0002 東京都杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2F
http://keita.trio4.nobody.jp/shop/12/index.html


▼通販できます。質問・連絡はお気軽に。

志賀直輝 osasimiichiban@gmail.com
080-3837-4549


デザイン:トウショウマサキ

協力: CAFÉ LAVANDERÍA,IRA, オークラさん,ハーポ・プロダクション


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  • By harpobucho / Mar 24, 2010 9:38 pm

ニーチェでシコシコ・模索舎

NIETZSCHE2.jpg

当日は模索舎の派遣舎員としてRLL商品他を販売しています。
すでに予告しているように春コレ第1弾は大ネタ、ニーチェTシャツをリリース。

RLLのTシャツはぜひ模索舎で!


~模索舎40周年記念イベント~
「40年目の、シコシコ・模索舎」

日時:3月22日(月・祝)12:30開場/13:00開始
ところ:大久保地域センター
http://www.h2.dion.ne.jp/~aa-kkse/ookubo_a.htm
資料代:500円/カンパ歓迎

第1部「模索舎の時空間をめぐって」
五味正彦(模索舎元代表) 
平井 玄(音楽批評家) 
矢部史郎(模索舎元舎員)

第2部「勝手に生きよ/人生!」
廣瀬 純(映画批評家) 
五所純子(文筆業) 
アサダワタル(日常編集家)

#40周年ブログ
http://www.mosakusha.com/mosakusha40/


<40周年イベントに際して>
模索舎は今年で創立40周年を迎えました。1970年に「情報センターへのシコシコ・模索舎」として設立 され、これまで存続してこられたのも、皆様の温かいご支援の賜物です。謹んで感謝申し上げます。

 しかしながら現在、模索舎の経営は逼迫しています。 オンライン通販や大型書店による寡占化、未曾有の出版不況が加速度的に進むなか、売り上げの落ち込みは深刻であり、40年にあたる今年の10月に果たして存続できているか、確約できない状況です。

3人の舎員で話し合いを重ねましたが、もはや舎員だけの経営努力では存続は困難であり、抜本的な改革が必要だ、という結論にいたりました。そこで舎外にも協力を求め、有志により再建実行委員会を結成し、組織運営や活動のあり方に関して何度も協議を重ねて参りました。

模索舎は通常の書店とは異なり、取次(卸業者)を経由せず、出版社や制作者の方々と直接取引し、一般書店では置かれない少部数の出版物やミニコミを、原則無審査で店頭に置いています。小流通と無審査にこだわるのは、商業的な流通システムから弾かれる出版物も貴重な民衆の財産であり、表現の自由を保障する場であることを、その理念に掲げているからです。

出版の世界は激動期にあり、創立40周年は模索舎にとって非常に厳しい試練の年となると思われます。そこで、まずは40周年を乗り切り、再出発を図るため、当イベントを開催することとしました。第一部では、世の中や暮らしのあり方を捉え返す場としての模索舎の実践を振り返り、第二部では現下の時代・社会状況のなか、模索舎がいかなる場=メディアであり得るのか、率直に討議できる場にできればと思います。

またイベント開催後も、運営のあり方を見直し、より多くの方々の参加を得ながら、再生のための動きを作り出していく所存ですが、そのためにも皆様の後押しがどうしても欠かせません。カンパのお願い、サポーターズクラブの開設、イベントの開催など、追ってブログ等でご案内させていただきたいと思います。

改めてこれまでのご愛顧に感謝申し上げますとともに、いま一度のご支援をお願いいたします。

模索舎/模索舎再建実行委員会

[ゲスト]
五味正彦
1946年生まれ。新宿・模索舎、吉祥寺・ほんコミ社を創設。〈世の中と暮らしを考え直す出版物のオルタナティブな流通屋〉を目指し、今日に至る。有機本業の現・代表。編著に『対決・刑法一七五条―「四畳半襖の下張」模索舎裁判 』(亜紀書房、共編)、『四畳半襖の下張・わいせつ・模索舎』第一幕・第二幕・第五幕(模索舎出版部、編者代表)、『おいしいごはんの店―自然派レストラン全国ガイド』(野草社、プロデュース)。

平井 玄
1952年生まれ。思想系、音楽論系フリーター。音楽・思想・社会等の領域を横断して独得の視角で論じる。著書に『ミッキーマウスのプロレタリア宣言』(太田出版)、『引き裂かれた声』(毎日新聞社)、『暴力と音』(人文書院)、『破壊的音楽』(インパクト出版会)、『路上のマテリアリズム』(社会評論社)、『千のムジカ』(青土社)ほか。

矢部史郎
1971年生まれ。思想家。著書に『愛と暴力の現代思想』(青土社、共著)、『無産大衆神髄』(河出書房新社、共著)。近著に『原子力都市』(以文社)がある。現在、インターネットラジオ”Voice of ANTIFA”を展開中。
http://voiceofantifa.net/

廣瀬 純
1971年生まれ。パリ第3大学映画視聴覚研究科博士課程中退。現在、映画批評家、龍谷大学経営学部教員、仏映画批評誌『Vertigo』編集委員。著書に『シネキャピタル』(洛北出版)、『闘争のアサンブレア』(月曜社)、『闘争の最小回路』(人文書院)、『美味しい料理の哲学』(河出書房新社)。訳書にパオロ・ヴィルノ『マルチチュードの文法』、トニ・ネグリ『芸術とマルチチュード』(月曜社、共訳)、『未来派左翼』(NHK出版)などがある。

五所純子
1979年生まれ。文筆業。初の自著『スカトロジー・フルーツ』をbccks「天然文庫の100冊」より発売中。
http://bunko.bccks.jp/

アサダワタル
1979年生まれ。アートを軸にメディア、地域政策、福祉、教育など領域横断的な表現活動を行う。02年~09年まで「大和川レコード」名義で活動、10年にソーシャルクリエイティブユニット「事編-kotoami-」を立ち上げ。異なる背景を持つコミュニティを繋ぐための「文化的装置」をプロジェクト形式で発案実行。「住み開きアートPJ」主宰。「築港ARC」ディレクター。「NPO法人cocoroom」副代表理事。
http://yrecord.exblog.jp/


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  • By harpobucho / Mar 13, 2010 11:35 pm

浅草サウダーヂ

5人衆.jpg

杉並タンジール庵からサンバカーニバルの町、浅草を想う。

網野宥俊『浅草寺史談抄』によると浅草の地名の由来には以下の説があるという。

1.茅芝草を起源とする説
2.アイヌ語を起源とする説
3.チベット語を起源とする説
4.麻草を起源とする説
5.アカザ草を語源とする説

個人的なロマンとしては「麻草」説を支持したいが、定説は1番の「茅芝草」説である。アイヌ語とチベット語起源説は信憑性の低さが逆に魅力的だ。アイヌ語のアツアクサ(アツは海、クサは越すという意味)とチベット語のアーシャー・クシャ(アーシャーは所在地、クシャは茅と聖の二重の意味)が浅草の起源だという説は、ぜひとも外国人観光客に力説したいものだ。

ちなみにボクのお気に入りの言葉のひとつ「旦那」の由来はサンスクリット語の「ダーナ」である。ダーナは「お布施」という意味。ボクの潜在意識は、お金持ちのアーシャー・クシャのダーナ様からのバクシーシを期待しており、日々下谷山崎町(後の万年町)から松葉町の間を彷徨っているのはこのせいである。この二つの町の地名はもうこの世から消えてないが江戸時代には「乞胸」と呼ばれた物乞い芸人たちが住んでいたとこ。「乞胸」の名前の由来は、先方の胸中(志)を乞うことからきているというディープ・ソウルな話。どうか浅草の旦那様よろしく頼みまする。

「勧進」の仕組みをビジネスモデルとして本気で考えたい今日この頃。これから家賃のための金策に走らねば。


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  • By harpobucho / Mar 11, 2010 12:12 pm

失業サウダーヂ

女と猫.jpg

今日は平日昼間だというのに浅草にいなくて、杉並のタンジール庵にいる。あまりに天気がいいので働いている場合じゃないと休みをとったわけだ。有休がまだもらえない時給労働者なので、完全一日失業者である。カネにはならないが、職場の汚染された空気(精神のエコロジー問題)が最近きついので本日は大変有意義な失業である。

ベランダから失業時代の師匠、黒猫りきゅうに挨拶し、澄み渡った青空を見上げながら太陽の光を全身に浴びていると、もうあの頃には戻れないのか、というサウダーヂ感にふと襲われ、思わず失業時代のブログを読み返してしまった。いかんいかんPCの前にいるとせっかくの休日を無駄に使ってしまう。小鳥の美しいさえずりが外から聞こえると余計にそう思ふ。善福寺川沿いを歩いていい空気を吸っておこう。


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  • By harpobucho / Mar 11, 2010 12:05 pm

何も言えなくて・・・・

昼休み、JAYWALKのボーカルの人を久しぶりにテレビで見ながらラーメンすすり、普段ならその後図書館まで散歩がてら歩いて、最近マイブームの古典ロックのCDを借りてくるのであるが、あまりに寒いので近くの喫茶店「待夢」に入ったら、そこのマスターがJAYWALKのボーカルにそっくり過ぎて、このことを誰かに呟きたいという衝動にかられたのだが、シャブの話題なんて職場の人に何も言えなくて・・・・

そしたら空から白い粉が降ってきたのだった。

ヒロポン広告4.jpg


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  • By harpobucho / Mar 09, 2010 8:41 am

今夜、パレスチナぐるぐるナイト@素人の乱

パレスチナぐるぐるナイト

日時:3月5日(金曜日) 場所:高円寺・素人の乱12号店 
オープン:19時30分から

1948年、パレスチナの地にイスラエルが建国されて60年以上が過ぎました。そして1967年に始まったイスラエルによるパレスチナ占領は、今も様々なものをパレスチナから奪い続けています。でも、なんだか遠くの問題で、新聞やテレビを見ても、ややこしかったり、よくわからなかったり。そんな遠くの問題をわかりやすく、みんなで話したり、わからないことは聞いたり、パレスチナ料理を食べたり、素敵な音楽を聴いたり、素人の乱12号店存続に連帯してガバガバ酒を飲んだり、まったり過ごす一晩カフェ。飲んで、食っての交流会!!

①ざっくりな説明 「パレスチナ問題」とは?(大月啓介)
②スライドトーク 「ビリン村の日常・分離壁と対峙させられた村の小話」 (高橋美香)
③ガザ映像報告 「ガザの中心でラップで吼える / 封鎖とトンネル貿易事情 / 撃たれる子供たち 」 (大月啓介)
④LIVE (BARON & JORDON)
⑤ゲスト+会場を巻き込んでトーク&交流会

司会:志賀直輝(アナキスタ)
パレスチナ料理:NOEKO★西成バーテン:12号店・オークラさん
カンパ300円から(場所代)、お金のない人はいりません。できたら1ドリンクでお願いします。参加者にはゲスト二人の撮影したパレスチナのポストカードをプレゼント!

大月啓介
1973年東京都生まれ。早稲田大学卒業後、報道・ドキュメンタリー番組の制作会社を経てフリー。国内外の取材をTV,雑誌、新聞などで発表。『オルタ』(PARC)に在日外国人のルポ「隣のガイコク人」を連載中。パレスチナは2004年に現地の大学に留学後、取材を始める。ただ今ガザ本を執筆中。ブログ「つつがある日々」http://.sawa.exblog.jp

高橋美香
1974年広島生まれ。専門学校在学中に写真家、長倉洋海氏の作品に出会い、フォトジャーナリストを志す。大学では中東政治を学び、卒業後エジプトでアラビア語を学ぶ。パレスチナ問題に関心を抱き、エジプト留学中よりパレスチナに通い、現地の撮影を続けている。『未来』(未来社発行・月刊)に「そこにある日常《パレスチナ報告2009.06-07》」を連載中。ブログ「世界の笑顔に出会いたい」http://blogs.yahoo.co.jp/mikairvmest

BARON&JORDONバロンとジョーダンは高円寺のバー「アイツの噂」で出会いました。二人で歌い、ウクレレ、トランペット、パーカッションを使ってオールドジャズ、ルーツミュージック、オリジナルを演奏します。タップダンス、パントマイムなどもこなす、高円寺スタイルのエンターテイメント。
(バロンなかざわHP http://baronkzw.com/default.aspx


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  • By harpobucho / Mar 05, 2010 8:07 am

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