Wearable Ideas RLL

ジャコバン派

さて、僕は基本的に、ヘイトスピーチをチャット以外ではしない様に心掛けている。


僕の黒や赤の仲間の日記には当然の様に、粉砕/shit!/殲滅/反革命/むかつく/糾弾/Bullshit!!!/馬鹿ばっか! が踊る。

しかしいつも、リテラシーを持てない若い子供達がそれを読んでも、苦々しさが残るだけだと感じる。悲観主義は冷酷なリアリズムとして必要だ(知性における悲観主義、意志における楽観主義ーーアントニオ・グラムシ)、けれど否定主義は自家撞着と採られかねない危険を持つ。身内で言葉する形式も、人払いになってしまいかねない、自戒も込めて。

僕らは、肯定と希望を語る言葉に、未来へ背中を押される。

過日、青山ブックセンターで観覧した「マルチチュードとは誰か?」トークセッションでも、姜尚中さん毛利嘉孝さん水嶋一憲さんがみな、悲観的な現状を自覚しつつネグリ/ハートの言葉の中から希望を紡ぎ出そうとしていた。
姜さんはパフォーマンスとして俗情に訴えかける「隣人の自死」への共感を説き、何時か来る「このままでは駄目だ」という自発的な巻き戻しへの期待を口にしていた。毛利さんは身近な若者の可能性に信頼を置きながら、世界の新しいタイプの運動にマルチチュードを見いだしていた。水嶋さんは、多くのネグリ/ハートの言葉から彼等の不屈の楽観を検視拡大して僕らに伝えようとしてくれた。



いつからジャコバン派は若者の心を引き付けられなくなってきたのだろう。この10年の国粋化は明らかにネオリベの魅力に対して、僕らが対抗的なチャームを現せなかったからだ。若い無知な、そして貧困な文化の中で育った若者を、肯定して育て上げることを僕らは怠ってきたのかもしれない。それは癒しのナショナリズムの反語を僕らが持ち得なかったからか。

そう云った意味で「マルチチュード」における〈共=コモン〉が本当に重要な意味を持ってきていると、改めて思った。

僕のやっているRLLはそもそも、肯定されるべき政治にまっさらな若者(じゃなくても当然いいんですけど)の為の活動だ。非常に啓蒙臭いことをやっていると我ながら思ったりする。けれど幾多のセッションでパーティーピープルや音楽ファンやレイヴァーに支持をされ、多くの先達に激賞されると、魂のポトラッチを果たした気持ちだ。これは上手く回っていると感じている。肯定的啓蒙への喜びの言葉を貰うと、これからも継続してゆく勇気が湧いてくるものだ。

打ち上げで水嶋先生は、僕らRLLに「彼等マルチチュードが希望だ」と勿体ない言葉をくれた、酔った席でのことではあるけれど。とまれ指し示す肯定とそれからくる希望を大切にしてゆきたい。



あ、さて、人は何故にジャコバン派になるのでしょうか。いったいどんな作用で。


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  • By intellipunk / Jan 28, 2006 10:28 pm

マルチチュードとは誰か?


姜尚中×毛利嘉孝×水嶋一憲
ネグリ&ハート 『マルチチュード─<帝国>時代の戦争と民主主義』
(上下巻、NHKブックス)出版記念


http://www.aoyamabc.co.jp/events.html#ao20060121_1
■2006年1月21日(土)15:00〜17:00(14:30開場)
■会場:青山ブックセンター本店内・カルチャーサロン青山
■定員:120名様
■入場料:¥1,000(税込)電話予約の上、当日精算
■電話予約&お問い合わせ電話:03−5485−5511
■受付開始:2005年12月16日(金)10:00〜

マルチチュードとは誰のことか?フランスで暴動を起こした移民たちや、日本のフリーターは、マルチチュードと呼べるのか?マルチチュードとは思想業界の中でのみ通用する理念的なものなのか?「マルチチュード」を真の批判的・実践的概念としてどう定着させるかをテーマに語り合うスリリングなセッション。

姜尚中
1950年生まれ。東京大学大学院情報学環教授。著書に『マックス・ウェーバー と近代』『オリエンタリズムの彼方へ』(岩波現代文庫)『在日』(講談社)など多数。

毛利嘉孝
1963年生まれ。東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科助教授。著書に『カルチュラル・スタディーズ入門』『実践カルチュラル・スタディーズ』(共著、ちくま新書)『文化=政治』(月曜社)『日式韓流』(編著、せりか書房)など。

水嶋一憲
1960年生まれ。大阪産業大学経済学部教授。論文に「マルチチュードの 恐怖」「帝国論の新展開」など。訳書に、ネグリ&ハート『<帝国>』(共訳、以文社)など。






ってなイベントにRLLクルーで明日観覧しに行きます。
度々お世話になっている毛利先生の晴れ舞台を応援に。
姜さんの低音の魅力から発せられるポスト今迄を注目。
水嶋先生の訳者としての狙いもはっきり分かるんかな。


「マルチチュードとは誰か?」
「はいっ!」
「僕らRLLは自己申請します!!」
「高円寺ネグリ派ならぬ中央線マルチチュードを標榜表明してます!!!」

そんな感じで既にRLL内部では照準が定まってきてて、かなり具体像が掴めてるんですがね。
まだヘタレウヨとか下流とか云ってるのは五里霧中なんかしら世間では。


ネタで喜ぶほど人生に退屈してませんし
なんにせよ楽しみなものを用意してくれないとね。


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  • By intellipunk / Jan 20, 2006 1:32 pm

アリ TO キリギリス

イソップ寓話に「アリとキリギリス」という有名な話がある。翻訳によって国ごとにニュアンスが多少違うが、おおむねこんな感じ。今風にちょっと手を加えておこう。

アリさんは暑い盛りも、もくもくと一生懸命働きました。厳しい冬のため少しの蓄えもできました。キリギリスさんはすずしい夕方になるとレコードを回し、毎夜毎夜パーティを楽しみ、熱い日中は昼寝ばかりしていました。やがて冬。大地に食べ物がなくなり、キリギリスさんはおなかを空かし、困り果てて、アリさんの家をたずねました。


ここからは国や時代によって大分違ってくる。日本の場合、「アリとキリギリス」の結末に関するこんな資料がある。

★戦後(1945年)~1979年に出版されたイソップ寓話 69冊                        
アリがキリギリスに食べ物を分けてやらない話 (37冊)
食べ物を分けてやる話 (27冊)
食べ物をやったかどうか判らない話 ( 5冊)

★1980年~1997年4月に出版されたイソップ寓話 38冊
アリがキリギリスに食べ物を分けてやらない話 (28冊)
食べ物を分けてやる話 ( 4冊)            
食べ物をやったかどうか判らない話 ( 6冊)

高度成長期の時代は、みんなが中流意識を持っていて、困った人がいたら、助けてあげる余裕があった。80年代に入ると、それがなくなる。食べ物を与えてやる話が激減しているのだ。これは、ちょうどネオリベな空気が生れてきた時期に重なる。働かない奴、ダメな奴は餓死して当然って雰囲気。現在はさしずめ、餓死したキリギリスをアリが食べてしまうって世界。企業(働きアリの集合体)が人間を食い物にしてるのだ。なんてグロい世界だ。故にグローバリゼーションって名付けよう。

いったいキリギリスとして、どのように振舞えばいいのか?簡単だ。快楽原則にのっとろう。


アリさんはキリギリスさんに「夏の間歌っていたなら、冬の間は踊っていたらいいさ」と言い、冷たくドアを閉めました。

イエーす!そうか、アリさん、踊っていればいいのか!?君は実に頭がイイ!今夜はタマ仕込んでライフォ行くべ。

そうやって毎日楽しく生きていけばいいのではないでしょーか。生-政治を生きるってことは、生-遊戯を生きることですもの。

お腹空いたり、眠くなったら、アリの巣に忍びこみ、使われていない部屋をスクワット(不法占拠)すればいい。アリたちを自分の芸で楽しませ、食料を分けてもらえばいい。芸で魅せ、アリたちをじょじょに仲間に引きずりこめばいい。お前らの仕えている女王アリってのがいかにグロいか、その正体を教えてあげればいい。

巨大コーポレーションの働きアリから、自律した遊び人、キリギリスへ。

アリ TO キリギリス。


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  • By harpobucho / Jan 12, 2006 2:07 pm

RLLの繊維業界的戦略

なんだか何か書かなくては、と思い、溜めてたharukaさんからのファションバトンでも。

といっても僕は、お洒落の脱構築しちまったんで一般に望まれる回答になりそうもない。

なんでRLLのデザイナーとしての観点からでも記入しようか。


(1)好きなブランド よく行くお店は?

これは狙っているブランディングにしましょう。
RLLは戦略的にTシャツを選択しました、そういった意味ではクラブキングのこれに近い。でも僕らの狙いとは少し違います。


Tシャツというのはレコジャケ同様に、表現であって表現でないカンバスです。つまりアーティストや有名デザイナーのそれの様な、完成された表現がそぐわない。様式美でもなく自意識でもない独特のシズルがある。

なぜなら、リアル・クローズであるユニフォーム(労働着)からの流れであるストリート・アイテムだからです。ハイ・ファッション(服飾芸術)の世界のデザイナーもTシャツを理解出来ない、大抵トンチンカンなことをします。モードの世界は表現を前提にして成立したのに対し、いわゆるカジュアルといわれる服は元々労働着である。

ですからTシャツを表現作品とはしないで、日常の中で愛着を持って着れなくてはいけない。重過ぎないリアルスタイルであることが大事なのです。



参考にしているのは、鋭い方ならお解りだと思いますが「STUSSY」あたりのベタな海外SK8ブランド。国内のスタイルがシーズン刻みなのに比べ廃れづらい、そして徹底的にストリートから離れないのが理由。(個人的には「SOPH.」のマッシブの3Dスタイル服飾パクリも面白いとは思いますが憧憬が過ぎるかな。)

そして、多くのバンドTシャツ。それらロックの最大公約数を濃縮還元した「HYSTERIC GLAMOUR」のスタイルも影響が大きい。デザイナー北村さんの個人的ロック・スタディーを見るような歴史の流れがあるのです。(ちなみに北村さんをロックDJとしても尊敬してます☆)「NUMBERNINE」とか「LAD MUSICIAN」は個人的には剽窃に見えてしまうのです。


共通しているのは「サーフ/スケート」カルチャーや「ロック/音楽」文化が背後にあること。そのバック・グラウンドが、リアル感であったりストリート感を醸し出し、シズルTシャツたらしめていると感じるのは考え過ぎではないでしょう。Tシャツには現場感が絶対に必要だ、という個人的な確信からもね。

で、その背後にある文化を「哲学現代思想/人文社会科学/政治社会運動/革命文化芸術」に入れ替える。Tシャツがそれら現場の労働着だと再規定することで、立ち上がってくるリアリティーをRLLは獲得しているはず。そこが凡庸な共産趣味やNGOチャリティーのTシャツとは違う。つまりカルチャー・ジャミングなのです。

RLLは、政治=生活で日常に思い想うことをリアル・クローズする(wearable ideas)。




(2)ヘビロテな服/アクセサリーは?

白いTシャツ
RLLにとって白TEEは裏原系を擬態するための戦略的選択だった。故に初期デザインには白が多い。あと出来不出来があまり変わらないこともあるかな。
といっても裏原系ブランドの最初期も技術的に貧しかったので(ジョニオが手刷り!)白が多かったということで、RLLとそれほど理由は変わらないかもね。



(3)勝負服は?

「YAMA Attack to Attack」とか?
乗せるテーマがハードだとシャレをなかなか効かせられない。
その場合は徹底的にカッコよくさせる方向で、デザインを気合い入れます。

個人的にはこれから発表予定のフーコーTシャツはかなり!




(4)参考にしてるもの(おしゃれだなと思う人)はありますか?

ベタにビースティーの3人とか古いか?

センス良くってすっげーお洒落な人は何人か知ってます。
でも世間の人に届く位のセンスに下ろして作ってます。




(5)秋冬に狙っているものは?

Tシャツはオフシーズンなんでリメンバー・シアトル1999のオルタネイト・バージョンでも。



(6)これは失敗したなあと思うのは?

刷りミスは散々あります。ミスったやつは安くお譲りするかRLLクルーが見本として着用してます。



バトンはRLLクルーの二人にでも!


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  • By intellipunk / Jan 07, 2006 1:24 pm

2005′S 10 session & item

高円寺のドムスタで行われたFUCK2005からただいま、帰ってきました!
ということで、2005年にボクらRLLがファックされてしまった、ファッキン・グレートな出来事とアイテムを10コずつ選んでみました。RLLクルー3人のチョイスで、順不同です!




●2005′S 10 session

1. 5/1 ★『自由と生存のメーデー 資本に戦争に殺されるな、生きろ!』サウンドデモ@渋谷

2. 7/31 ★『高円寺あづまフェスティバル』フリーマーケット@高円寺あづま通り商店街

3. 8/20 ★『自転車撤去反対! オレの自転車を返せ!!』サウンドデモ-高円寺ニート組合 @高円寺〜中野

4. 9/10・11 ★『反戦ミュージック』ライブ・フェス@京都大学西部講堂 & 『HOUSE FORCE』パーティ@京都活力屋

5. 9/17 ★『不屈の魂—ゆうこときかない祭り!』ライブ・フェス@上野水上音楽堂

6. 9/23〜25 ★『THE GATHERING 2005』レイヴ@嬬恋村

7. 10/2 ★『WaterAirSunlight:Reggae Not Reggae』パーティ@二子玉川

8. 10/14〜11/4 ★『平岡正明のDJ寄席』公開講座@法政大学

9. 10月下旬〜11月上旬 ★『暴動』@パリ等フランス各地

10. 12/10 ★『抵抗的re-cycle!!』パーティ@早稲田あかね



●2005’s 10 item

1.ドン・レッツ監督 ★ 『パンク:アティテュード

2.M.I.A. ★ 『Arular

3.白石嘉治/大野英士編 ★ 『ネオリベ現代生活批判序説

4.上野俊哉 ★ 『アーバン・トライバル・スタディーズ

5.アントニオ・ネグリ/マイケル・ハート ★ 『マルチチュード

6.DeMusik Inter.編 ★ 『音の力 〈ストリート〉 占拠編

7.雑誌 ★ 『MASSAGE

8.ショップ+ネット・ラジオ ★ 『素人の乱

9.マーク・アクバー/ジェニファー・アボット監督 ★ 『ザ・コーポレーション

10.高原英理 ★ 『ゴシックハート



色々今年は、自分で自分を面白がらせていい一年でした。
オモシロクナキヨヲオモシロク☆
それでは皆さん、2006年もRLLをどうぞ御贔屓に!


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  • By intellipunk / Dec 31, 2005 11:50 pm

唖とめくらを売り物にする優良企業

カナダのドキュメンタリー映画『the corporation』は、企業がとんでもないサイコパス(人格障害)であることを暴いている。たとえば、こんな症状。

・他人への思いやりがない
・利益の為に嘘を続ける
・人間関係を維持できない
・罪の意識がない
・他人への配慮に無関心
・社会規範や法に従えない

しかし、例外もある。勝新太郎率いる勝プロダクションは、最後の項目を除けば、上記に当てはまらない。故に勝プロは倒産した。資本の倫理においては、健康ゆえに倒産するということもありうる。勝プロは世界で一番素敵な会社だったと思う。ボクがメールアドレスにしているくらいだもん。

佐川サンタがクリスマス・プレゼントを届けてくれた。クリスマスに届くタイミングにヤフオクで落札したんだけどね。

もはや観ることが不可能といわれた、幻の時代劇ハードロマン!
鬼一法眼

2ボックスセットで6万円もするものを、26,000円で落札。いい買い物したぜ。油ののりきった若山富三郎主演、そして弟の勝新太郎が製作、出演、そして主題歌までサポートしてる。世界最強の兄弟コンビの作品がつまらないはずがない。

この作品のテレビ放送時のタイトルは『唖侍 鬼一法眼』。唖(おし。差別語は変換できないからメンドー)がAランクの差別用語なんで商品名としては名乗れない。でも商品の中身は、ちゃんとタイトルバックで、でっかく「唖侍」と出る。こっちがメインタイトルなのだ。弟がめくら役を演じれば、兄貴は唖役を演じる。なんて身障フェチな兄弟なんだ。


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  • By harpobucho / Dec 26, 2005 2:19 pm

まくらで眠る。

まあ、当たり前ですね。
でも違うんですよお。
ボクのいってるまくらってのは落語の冒頭のトーク部分。

みうらじゅんが何かの本で寝る前に落語を聴いているというのを読んで、ボクもみうらじゅんのような素敵な大人になりたくて、実行してる。

もっぱら、志ん生だ。布団の中に潜ってるときには、志ん生の声が一番、気持ちいい。気持ちよすぎて、まくらの部分でもう寝てしまう。だから全然落語の噺を覚えられないし、サゲまでたどり着くことはまずない。もし、最後まで聴けたとしたら、それはボクにとっていい落語ではない。

覚醒と睡眠のゆらゆらした間で、志ん生の声が脳内でダビーに響く。まくらから噺の本筋に突入する瞬間は、まるでレゲエのサウンドシステムにおけるベースラインの入り方に似ていて、ゾクっとくる。あとはもう、志ん生の声は、プリンス・ファーライのような呪文系トースティングにしか聴こえない。これがボクにとって最高に気持ちいい子守歌なのだ。だからボクにとって落語は素面で聴く伝統芸じゃない。完全にトリップ話芸。落語DUB。


  • HarpoBucho
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  • By harpobucho / Dec 16, 2005 2:25 pm

初めて・・・

初めて、浪曲を生で聴いた。玉川福太郎だ。フェラ・クティのような存在感、ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンのような声量。圧倒された。一緒に聴いていた平岡正明さんがボクに言った。「どーだ、浪曲凄いだろ!これが人間サウンドシステムだ!」キンタマ主義者の平岡さんのためにも芸名を玉袋筋太郎に改名して欲しい。

初めて、自転車で信号待ちしている間に寝てしまった。一瞬意識を失ってたとは思ってたけど、職場への到着時間がいつもより5分遅かったので、ビアンキに跨って、5分ほど寝ていたということになる。

初めて、DJをやった。10円で買ったレコードを10枚もかけずに終わったので、100円未満のプレイだ。DJ界にもデフレ現象が起こっている。ゲイ・ディスコと演歌と歌謡曲。何の思い入れもない曲を、何の工夫もなしに、ただかける。数分で飽きる。一晩DJするプロの人たちって凄いね。レゲエのセレクターやるんだったら、ボクも一晩楽しめるかな。やっぱ自分が本当に聴きたい/聴かせたいレコードをかけたいものだ。

初めて、ピンク映画に感心した。『OLの愛汁 ラブジュース』。ビデオ版のタイトルは『はたらくお姉様 アフター5は我慢できない』。ピンク映画はいつもそうだが、内容の本質から、タイトルは遠く離れている。わざとセンスのないタイトルを付けているような節があるのだが、そーゆうところ、嫌いじゃない。20代後半~30代前半の独身女性の日常がしっかり描かれていて、妙にリアル。セックス描写然り。女性にオススメ。

初めて、誕生日を元彼女と過ごした。20代前半の彼女はボクと別れた後、60歳の男性と同棲していたはずだが、今はその家を出て、19歳の女性とルームシェアをしているんだが、その家の家主の男性に襲われそうになり、そこも出ることになった。そして今度は、なぜか谷村新司のマネージャーとの同棲生活に入るらしい。彼女はノマドなのだ。ボクは単なる彼女の旅の通過点に過ぎず、タニマネ(谷村のマネージャーの略、彼は婚姻届を用意している)もまた然り。彼女の理想はゲイとの友情結婚らしい。


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  • By harpobucho / Dec 12, 2005 2:30 pm

誕生日特別企画「ハーポ部長の映画史」

「誕生日おめでとう!」といわれると、「いや、全然おめでたくないよ~」と否定的な反応をしてしまう照れ屋さんのハーポ部長です。本当は「ありがとう!」って素直に言うべきなんですけどね。

今の時点でボクを構成している映画100本。明日には変わってると思う。


No タイトル      製作国  製作年  監督

1.アンダルシアの犬 フランス 1928 ルイス・ブニュエル
シュルレアリスムの歴史的な結晶。脚本にダリが参加。

2.フリークス アメリカ 1932 トッド・ブラウニング
本物のフリークス(奇形者)が大挙して出演。

3.我輩はカモである アメリカ 1933 レオ・マッケリー
笑いのアナーキスト、マルクス兄弟の代表作。

4.東京物語 日本(松竹) 1953 小津安二郎
もう少し年を重ねた後に観たい、あまりにも日本的な作品。

5.ぼくの叔父さん 仏・伊  1958 ジャック・タチ
モダンな住宅、楽しい音楽、エスプリのきいた見所が満載。

6.太陽の墓場 日本(松竹) 1960 大島 渚
戦後大阪スラム街のルンペンたちを描く。主演の炎加世子がイイ!

7.地下鉄のザジ フランス 1960 ルイ・マル
スラップスティック喜劇の面白さ。主人公のザジがキュート。

8.僕の村は戦場だった ソ連 1962 アンドレイ・タルコフスキー
美しすぎる無時間性の自然風景。気持ちよく寝られます。

9.切腹 日本(松竹) 1962 小林正樹
仲代達矢の鬼気迫る演技。何ともスリリングな時代劇。

10.気狂いピエロ フランス 1965 ジャン=リュック・ゴダール
ゴダール特有の死の結末はユーモラスでもの悲しい。

11.兵隊やくざ 日本 1965 増村保造
勝新の魅力爆発の痛快反戦映画シリーズ1作目。

12.エル・トポ  米・メキシコ 1967 アレハンドロ・ホドロフスキー
ジョン・レノンも絶賛のカルト西部劇。

13.中国女 フランス 1967 ジャン=リュック・ゴダール
68年の五月革命を準備した当時の思想潮流が興味深い。

14.殺しの烙印 日本(日活) 1967 鈴木清順
日活を解雇される原因となった監督の大問題作!

15.日本のいちばん長い日 日本(東宝) 1967 岡本喜八
緊迫感が凄い、東宝のオールスター戦争映画。

16.江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間 日本(東映)1969 石井輝男
日本カルト映画の最高峰!笑いと恐怖が同時に襲いかかる!

17.小人の饗宴 ドイツ 1970 ヴェルナー・ヘルツォーク
隔離された小人の施設の反乱を描いた異色作。

18.サテリコン イタリア 1970 フェデリコ・フェリーニ
フェリーニが描くディオニソス的酒池肉林世界。

19.暗殺の森 伊・仏・独 1970 ベルナルド・ベルトリッチ
映像が美しい。特に森での暗殺シーンは圧巻。

20.わらの犬 アメリカ 1971 サム・ペキンパー
日常に、そして誰にでも潜む暴力の爆発!

21.スウィート・スウィートバック アメリカ1971 メルヴィン・ヴァン・ピープルズ
怒りに充ちた黒人による黒人のための低予算の自主制作映画。

22.時計じかけのオレンジ イギリス 1971 スタンリー・キューブリック
暴力映画の古典。仲間内しか通用しない言語って今風?

23.書を捨てよ町へ出よう 日本(ATG) 1971 寺山修司
映画の虚構性を問う実験精神に富んだ怪作。

24.WR オルガニズムの神秘 米・ユーゴ 1971 ドゥシャン・マカヴェイエフ
 「性の革命」を説いたヴィルヘルム・ライヒの世界を描く。

25.べニスに死す イタリア 1971 ルキノ・ヴィスコンティ
究極の恋愛映画。化粧したダーク・ボガードの悲しさよ。

26.アギーレ・神の怒り 西ドイツ 1972 ヴェルナー・ヘルツォーク
怪優クラウス・キンスキーの狂気が爆発。

27.座頭市物語 折れた杖 日本(勝プロ・東宝)1972 勝新太郎
勝新本人がドラッグをキメながら製作したシリーズ異色作。

28.子連れ狼 三途の川の乳母車 日本(勝プロ・東宝)1972 三隅研次
タランティーノも愛するスプラッター時代劇。若山先生が凄い!

29.ポルノの女王 にっぽんSEX旅行 日本(東映)1973 中島貞夫
タイトルに騙されるな!これは『ロストイントランスレーション』だ!

30.ホーリー・マウンテン  米・メキシコ 1973 アレハンドロ・ホドロフスキー
サイケデリック(バッド・トリップ?)映画の最高峰。

31.コフィ アメリカ 1973 ジャック・ヒル
ブラックスプロイテーションの女王パム・グリア様にひれ伏せ!

32.仁義なき戦い 広島死闘篇 日本(東映) 1973 深作欣二
5部作必見だが、千葉ちゃん大暴れの2作目を大推薦。

33.燃えよドラゴン アメリカ・香港 1973 ロバート・クローズ
本物の肉体とアクションの迫力は最新のVFXをも凌ぐ。

34.こわれゆく女 アメリカ 1974 ジョン・カサヴェテス
ピーター・フォークとジーナ・ローランズの演技が素晴らしい!

35.ガルシアの首 アメリカ 1974 サム・ペキンパー
賞金を巡って繰り広げられる殺し合い。埃っぽく男くさい世界。

36.田園に死す 日本(ATG) 1974 寺山修司
寺山独自の世界観と映像美。ラストシーンが凄い!

37.スウィート・ムービー 仏・カナダ・独 1974 ドゥシャン・マカヴェイエフ
常識人の脳みそを煮立てる変態映画。取り扱い注意。

38.極私的エロス・恋歌1974 日本(疾走プロ)1974 原 一男
極私的ドキュメンタリー。出産シーンは圧巻。

39.ゴッド・ファーザー パート2 アメリカ 1974 フランシス・フォード・コッポラ
パート1も良いが、デ・ニーロがカッコいいのでこっち。

40.片腕カンフー 対 空飛ぶギロチン 香港 1975 ジミー・ウォング
タイトルもめちゃくちゃだが、当然内容もめちゃくちゃ。

41.祭りの準備 日本(ATG) 1975 黒木和雄
閉鎖社会からの脱出願望を郷愁とともに描いた青春映画。

42.県警対組織暴力 日本(東映) 1975 深作欣二
警察もヤクザも同じ穴のむじな。拓ボン取調室リンチが壮絶!

43.ソドムの市 イギリス・フランス 1975 ピエル・パオロ・パゾリーニ
背徳の美学。良い子は絶対に観てはいけません。

44.カッコーの巣の上で アメリカ 1975 ミロス・フォアマン
権力の恐ろしさを痛感。ジャック・ニコルソンが好演。

45.ジュ・ティーム・モア・ノン・プリュ フランス 1976 セルジュ・ゲンズブール
短髪ぺちゃパイのジェーン・バーキンに萌え!

46.青春の殺人者 日本(ATG) 1976 長谷川和彦
テーマは親殺し。母・市原悦子の演技が非常にヤバイ。

47.キャリー アメリカ 1976 ブライアン・デ・パルマ
ホラーというよりも、デ・パルマの演出が冴える青春悲劇。

48.タクシー・ドライバー アメリカ 1976 マーチン・スコセッシ
誰もが心にトラビス(主人公)を抱えている、なんちゃって。

49.アニー・ホール アメリカ 1977 ウディ・アレン
知的ニューヨーカーのシンボルとしてのアレン監督・主演作。

50.父/パードレ・パドローネ イタリア 1977 タヴィアーニ兄弟
兄弟で1本の映画を分けて撮影するのが彼らのやり方。

51.少林寺三十六房 香港 1977 リュー・チアリァン
少林寺クンフー映画の最高峰!修行と革命のドラマ。

52.ロッカーズ アメリカ 1978 セオドロス・バファルコス
レゲエを愛する者はみんなハマる勧善懲悪ラスタムービー。

53.太陽を盗んだ男 日本(東宝) 1979 長谷川和彦
エンターテイメント映画の最高峰。ジュリーの色気と文太のタフさ。

54.ブリキの太鼓     西独・仏 1979 フォルカー・シュレンドルフ
オスカル役の少年の演技が素晴らし過ぎて怖い。

55.地獄の黙示録 アメリカ 1979 フランシス・フォード・コッポラ
数々のアクシデントで監督が発狂寸前まで陥った問題作。

56.狂い咲きサンダーロード 日本(狂映舎=ダイナマイトプロ)1980 石井聰互
日本最速ロックンロール・マッドムービー!

57.ガキ帝国 日本(ATG) 1981 井筒和幸
お茶の間で毒を吐く井筒監督唯一の名作?

58.近頃なぜかチャールストン 日本(ATG) 1981 岡本喜八
殿山泰司他、老人たちがいい味を出してます。

59.フィツカラルド 西ドイツ 1982 ヴェルナー・ヘルツォーク
船の山越えという発想と実行にただただ驚愕するのみ。

60.十階のモスキート 日本(ATG) 1983 崔 洋一
ラスト、内田裕也扮する警察官の強盗シーンは圧巻。

61.ションベンライダー 日本(東宝) 1983 相米慎二
長回しの冒頭とシャブでハイテンションのラストは必見!

62.逆噴射家族 日本(ATG) 1984 石井聰互
家族解体物語。原作は小林よしのり。

63.パリ、テキサス ドイツ 1984 ヴィム・ヴェンダース
ナスターシャ・キンスキーの赤ドレスが鮮烈。

64.台風クラブ 日本(ATG) 1985 相米慎二
台風が来るたびに観たくなるちょっと歪んだ青春映画。

65.ドレミファ娘の血は騒ぐ 日本(ディレクターズ・カンパニー)1985 黒沢 清 ゴダールを意識した異色ピンク映画。

66.サクリファイス スウェーデン・仏1986 アンドレイ・タルコフスキー
必ず眠くなるのがタルコフスキー映画の醍醐味。

67.ダウン・バイ・ロー 米・西独 1986 ジム・ジャームッシュ
トム・ウェイツ、ジョン・ルーリー、ロベルト・ベニーニとくせ者揃い。

68.ゆきゆきて、神軍 日本(疾走プロ)1987 原 一男
主演・奥崎謙三の業の深さ。アクションドキュメンタリー。

69.さよなら子供たち 仏・西独 1987 ルイ・マル
監督の少年時代の体験が描かれる感動もの。

70.殺人に関する短いフィルム ポーランド 1988 クシシェトフ・キェシロフスキ
この作品を含むTV版『デカローグ』は大傑作!必見!

71.動くな、死ね、甦れ! ロシア 1989 ヴィタリー・カネフスキー
ヌーベルバーグ ミーツ ネオリアリズモ ソ連版。

72.3-4X10月 日本(松竹) 1990 北野 武
たけしが映画作家と認知される以前の傑作。

73.ワイルド・アット・ハート アメリカ 1990 デヴィッド・リンチ
リンチの映画にしては単純明快。ケイジ、ハジケっ放し!

74.グッドフェローズ アメリカ 1990 マーチン・スコセッシ
ギャング映画の傑作。ジョー・ペシが超ハマリ役。

75.レザボア・ドッグス アメリカ 1991 クエンティン・タランティーノ
映画オタクによる革命。オープニングからしてカッコ良すぎ!

76.ポンヌフの恋人 フランス 1991 レオス・カラックス
ホームレスの恋物語。醜さと、美しさのバランスが秀逸。

77.ソナチネ 日本(松竹) 1993 北野 武
キタノ映画の最高峰。これ以降はちょと・・・・

78.パルプ・フィクション アメリカ 1994 クエンティン・タランティーノ
サミュエル・L・ジャクソンがとにかくクール!トラボルタも好演。

79.レオン アメリカ 1994 リュック・ベッソン
ナタリー・ポートマン萌え!ジャン・レノの唯一のあたり役?

80.スモーク アメリカ 1995 ウェイン・ワン
静かで味わい深く、なんとも居心地の良い映画。

81.アンダーグランド 仏・独・ハンガリー 1995 エミール・クリストリッツァ
ラストは希望と絶望がごった煮となった音と映像の大洪水!

82.デッドマン アメリカ 1995 ジム・ジャームッシュ
ニール・ヤングの音楽がいい!スピリチュアル!

83.憎しみ フランス 1995 マチュー・カソヴィッツ
お洒落フランス映画好きに見せたい、これがパリの現実。

84.パンと植木鉢 イラン 1996 モフセン・マフマルバフ
イラン映画得意のメタフィクショナルな構成が斬新。

85.スターシップ・トゥルーパーズ アメリカ 1997 ポール・ヴァーフォンヴェン
巨大昆虫襲撃!悪意に満ちた戦争映画。痛快です。

86.修羅の極道 蛇の道 日本 1998 黒沢 清
神経をやすりで削られるような怖さが味わえます。

87.マイ・ネーム・イズ・ジョー イギリス 1998 ケン・ローチ
労働者階級の悲哀を描かせたらローチの右に出る者なし。

88.ハピネス アメリカ 1998 トッド・ソロンズ
タイトルとは裏腹に不幸な人々の物語。人の不幸は楽しい!

89.フルスタリョフ、車を! 仏・露  1998 アレクセイ・ゲルマン
何がなんだかわからないが凄い映画。混沌への招待。

90.ファイト・クラブ アメリカ 1999 デイヴィッド・フィンチャー
反社会的メッセージに満ちた精神的R指定映画。

91.素敵な歌と舟はゆく 仏・スイス・伊 1999 オタール・イオセリアーニ
仲間とお酒と歌があれば、もうなんにもいらない!

92.ユリイカ 日本 2000 青山真治
やたら長い映画だけにラストのカタルシスがたまらない。

93.A2 日本 2001 森 達也
「A」に続くオウム真理教のドキュメンタリー。視点が面白い。

94.マルホラント・ドライブ アメリカ 2001 デヴィッド・リンチ
リンチの映画に特別な意味を求めないこと!ただ感じるのみ。

95.害虫 日本(日活) 2002 塩田明彦
あの瞬間の宮崎あおいを記録しているだけで価値のあるフィルム。

96.ボウリング・フォー・コロンバイン カナダ 2002 マイケル・ムーア
カメラ片手にアポなし突撃取材。最大の武器はユーモア。

97.シティ・オブ・ゴッド ブラジル 2002 フェルナンド・ロドリゲス
バイオレンス映画だが、視点を変えればある少年の青春物語

98.アレックス フランス 2002 ギャスパー・ノエ
イタリアの宝石モニカ・ベルッチのレイプシーンが衝撃的!

99.21グラム アメリカ 2003 アレハンドロ・ゴンザレス・イリャリトゥ
ショーン、ベニチオ、ナオミの演技合戦、パズルのような編集。

100.下妻物語 日本 2004 中島哲也
土屋アンナのヤンキーっぷりに惚れた!正統派青春友情物語。


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  • By harpobucho / Dec 11, 2005 2:32 pm

「re-cycle@あかね」やります!!

 12月10日(土)午後3時から!!早稲田の「あかね」でRLLによるDJイベント「re-cycle」をやります!!みんなおいで!!そして音楽について、戦争について、この世界について語ろう!!RLLメンバーもDJします。

 あと、今週日曜にレコードの買出しに行きます。集合場所は二時半に武蔵小金井の駅です。参加したい人はメールをください。すでに僕以外で3人予定です。

∞+∞=∞


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  • By intellipunk / Dec 06, 2005 9:17 am

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