Wearable Ideas RLL

シミズ キよトからの手紙

今年もっとも刺激を受けたネオビートニクな友からの書簡を公開する。
2015年のぼくからのクリスマスプレゼント。

このメッセージくれていたのは7月、ありがとう!天才キよト!
かれはサルバドールから年末に帰ってきた。
帰って来れなくなるんじゃないかとドキドキしていたので、いまはブラジルで書かれたこれら言葉が、ちょっとした奇蹟の残り火にも思える。

この他に中編『SF サイバーパンク憂国』(児童文学)と短編『サルバドールの野獣』『ポケットの中の15ユーロ』を書いている。もっとあるのかも。

もっと賭けをしながら書け!



シミズ キよト

新しい頭に新しい針を落とそう。地球が動き出すぞ。


元気かい。

海外の危険地帯に行きのバス代のお金だけもって、
初見の景色を見ながら、一切相手国の言葉を覚えることを拒否して、
何処か知らないもう降りたらバスの乗った所のバス停名も分からないので、
どうやったら無銭でそんなどっか遠くから帰って来れるかみたいなのにハマってしまっている。

自分でもどうしようもない。ハマってしまっている。
適当に歩きまくり、いいヤツとジェスチャーで仲良くなり一期一会でネタをご馳走になる。
でもみんなサルバドールのイキが良いのは自分より遥かに若い10代とか。
自分と同じ歳ぐらいはみんなギャングで遊びがなくて真面目に危険でハッピーじゃない。
危なければ危ないほどそこでぶっ飛んで動けなくなって倒れて寝ると、みんなハッピーになる。という結構不思議なことがある。
クラック中毒で終わってるヤツがいるんだけど、
そいつと遊んだ時、
どうやらそいつは家があるらしいのに、
家で寝ない。帰れないんだ。
それで、道の脇の下水が流れる網みたいなのをサクッと開けて、
そこに何を隠しているって、ペットボトルなんだよ。
で、水を飲んでまたギャギャー車のタイヤとかに話しかけながら車を磨いているんだけど、
お互い言葉を喋れないんだけど、
日本語を永遠と話しかけても聞いてくれて気にしないのはそういう人らだけで、とても文学じゃなければ表現できない感情が溢れてくる時がある。目があってしまった時とか。

で、何とか無銭乗車したりして帰宅したり繰り返す。
自分の心の宇宙の果てみたいなのはワクワクする。
中学の時に戻ったみたいでヤッパリ、こういうトランス聴いたり、パラダイスガレージやデビッドマンキューソー聴いて頭がもうもうグチャグチャのグチャグチャになって野原でションベンをチビるみたいなのが止まらない。

蛆を培養させて食うのに飽きたので、市場のゴミを拾ったり池で魚を釣ったりしている。

コレが子どもの頃からしたかった椎名誠的なことなのかとも思ったりしている。

そっちは相変わらずカッコよくパン焼いてる?
一緒に遊びたいよー!!

コッチの野外に潜り込んで、カッコいいDJ見つけたから送るよ。
この録音の時にパーティー会場にいてよかったよ。多分コッチの主流の音だと思う。会場にアーミーがいてショットガン持って警備しながらパーティーするんだよコッチは、でないと死人が出るから!

https://soundcloud.com/progcarmezim/carmezim-dj-set-aurora-13-pro-dia-nascer-feliz





真っ赤に流れ出る血を目の前でみた。
一緒に並んで歩いてた友達が撃たれた。

みんな関わりたくないからポリスと叫んでも逃げて行く。
無力感を味わった。
カンドンブレが警官に憑依して取り調べをしてくれない。

多分、あかるくなるんだよw

ありがとうオブリガード



中津文化祭 連続公開シンポジウム!

さぁ関西に来てぼくの最初の文化活動企画ともいえる中津文化祭が開催中です。


そこで明日明後日は、連続公開シンポジウム「都市生活のいま」と称して、いま話を聞きたい人を大胆にブッキングしました!

◉フランソワ・ドス『ドゥルーズとガタリ 交差的評伝』、ガタリ『分子革命』『三つのエコロジー』、ネグリ『構成的権力』『野生のアノマリー』、マルタン『フェルメールとスピノザ 〈永遠〉の公式』(intellipunk装幀)など多数の翻訳で知られる関西の重鎮 杉村昌昭
◉サントリー学芸賞『通天閣』や『自由論』『暴力の哲学』と射程の深い批評でいつも力をくれる我らが兄貴 酒井隆史
◉『3・12の思想』(intellipunk装幀)『放射能を食えというならそんな社会はいらない、ゼロベクレル派宣言』『原子力都市』311後の思想家 矢部史郎
◉『釜が崎のススメ』編者、大著『ジェントリフィケーションと報復都市: 新たなる都市のフロンティア』翻訳の単著(洛北出版)が待たれる政治地理学者 原口剛
◉「いける本」大賞『大杉栄伝: 永遠のアナキズム』『現代暴力論 「あばれる力」を取り戻す 』『はたらかないで、たらふく食べたい「生の負債」からの解放宣言』『学生に賃金を』でブレイク必至のアナキスト 栗原康
◉東南アジア(ベトナム・マレーシア・タイ等)東アジア(台湾・香港・韓国)有象無象の自律空間を旅する人類学者/インディペンデントリサーチャーMR.EGAMIこと 江上賢一郎

これは豪華だ! 人文と運動の架橋に興味ある人は万難を排し来るしかない!!!!!




中津文化祭
中津文化祭フェイスブックページ

9/11(金)19時
江上賢一郎(&栗原康 + 矢部史郎)
コモンズ大学「自由の空間のために(仮)
カフェコモンズ 大阪府 高槻市富田町1-13-1
http://cafe-commons.com/

9/12(土)中津 カフェ空夢箱にて場所を確認。

13時 矢部史郎「魔女になること、海賊になること、放射脳になること」
14時  栗原康「「あばれる力」を取り戻す!」
15時 小路まき子コミテル「〈帝国〉の人種主義」
16時 共生経済フォーラム櫨畑敦子藤野郁哉「DROPOUT COOP」
17時 原口剛 × 酒井隆史「中津から、また考えるジェントリフィケーション」
18時 メイントークセッション 栗原・矢部・杉村昌昭「都市生活のいま」

そもそも中津文化祭ってなんなん?
元町Cafe LEADマスターにして摂津国の若きのまぬけ軍団ふわふわリーダー、文化活動自律空間ネットワーク研究家で自律研究者問題の野良研主催、一徳が妄想した、大阪梅田の裏にある中津開催のイベント。他にワークショップ部ライブ部あり、連夜開催中。今年の関西のカルタイであまりおもしろいことができなかったぼくと彼が「じゃぁなんかやりますかぁ。⚬○○○⚪◯⃝」となってブッキングしたのがこの研究発表会部。彼は、スユノモに憧れる同好のビフォファンってとこでセンスを信用しているのです。


ぼくは土曜日の矢部さんの質問者と、あとは美味しいパンも持っていくよー


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  • By intellipunk / Sep 10, 2015 1:46 pm

運動部15周年

chainarogo

運動部宣言

我々は、カール・マルクスなんて知らない。しかし、我々は確固たるマルクス主義者である。<運動>するイマージュ、つまりは映画の中のマルクス達を我々は愛する。なぜならば、彼らの笑いこそが真のシュルレアリズムであり、アナーキズムであるからだ。グルーチョ・マルクスは、そのインクで書かれた口髭において運動部員である。ハーポ・マルクスは、その無邪気さにおいて運動部員である。チコ・マルクスは、そのペテン師ぶりにおいて運動部員である。ゼッポ・マルクスは、その地味さにおいて運動部員である。ガンモ・マルクスは、その不在性において運動部員である。

我々は、マイナーであることを恐れない。我々の<運動>は、社会を支配するメジャーな価値観から逃れ、自己の欲望を生き抜くための、流れの総体である。マイノリティであること、すなわち、都市の遊牧民であることは、時として、自分の身体を粒子の流れの<運動>の中に投げ込むことであり、散乱する粒子の流れそのものとして生きることである。我々は、街を徘徊する分裂症者に深く嫉妬する。

我々は、既成概念を破壊する以外は何も破壊しない。<武装>する代わりに<部装>し、<闘争>する代わりに<逃走>するだろう。我々は何の<正義>も掲げない。なぜなら、自らの正義が他者の正義と衝突したときに起こるのが戦争であり、<正義>は容易に平和を破壊するからである。それよりも我々は平和に戯れよう。<〜主義>を捨てて、<〜趣味>を持つこと。仏語<jeu>(戯れ)とは、<運>を<動>かすことであり、世界を<ゆらめく>ことである。さあ、ゆらゆらと革命ごっこを開始せよ!

2000年5月1日、メーデー



この宣言が高らかに謳われてから15年になろうとしている。
今はネットアーカイブにひっそりとただよっている伝説的サイト「UNDO部」のことを少しだけ記そう。謎めいた駄洒落サイト「運動部」は、もう若いネットネイティブには知れてはいないだろうが、当時は一部に熱狂的な読者を持った個人ページであった。

2000年当初は個人が無料でサイトを作れるサービスが始まっているも、チャット&掲示板文化以降〜SNS以前というIT民主化黎明期であり、ウィキペディアや青空文庫のようなアーカイブ系サービスは、まだまだ未熟で物足りない。掲示板で同好の士を見つける匿名のまどろっこしい時代、ネット空間は好き者だけが悠々と泳ぐもっとも濃いひとときであった。そんなタイミングで、知る人ぞ知るというターム、例えば「シチュアシオニスト」「カルチャー・ジャミング」「リー・ペリー」「コントル・アタック」「ホドロフスキー」「中国女」をぐぐると、最高にテンションの高いアジテーション(与太)を飛ばしている「UNDO部」ここがひっかかってきた。僕は「ここヤベェ、でもディープすぎて共有出来ないから自分ひとりでこっそり楽しみたい」みたいな欲が出たのは後にも先にも「UNDO部」と野中モモさんの「bewitched!」ぐらいだった。

とりあえず運動部のオリエンテーションで並ぶ部活の駄洒落を眺めたら、ダブ顔研究(惜しくも画像が落ちている)や運動会仁義なき占いフィッシュマンズの小宇宙を観よう!そして140字では表しきれない長文も濃密だった『メキシコの夢—アルトー、ホドロフスキー、レイジ、そして・・・・』「 グルーチョ・マルクス主義に関するテーゼ 日本語訳(ver.1.01)」「運動部認定映画」。 思想書のサンプリングセンスやベンヤミンとバタイユの脳内mixの思想模写、そしてこの企画力と実行力! その後の制作者のテンションを見るにこの頃がもっとも仕事していたときだったのかも、とも思ってしまう。

のちに僕は、この尊敬する戯作者の部長とは、2005年にMixi上で再度遭遇し邂逅することとなる。彼はMixiでひじょうに面白い日記をかきまくりそれに飽き、一緒におもしろTシャツをRLLとして発表するも飽き、スペクテイター誌上で連載するも飽きて休載し、幾多の雑誌立ち上げ頓挫し、単行本企画が編集者に通るも頓挫を繰り返し、引越を繰り返し瞑想し迷走し、未だ路の途中である。

ハーポ部長 カンバーーーーーーーーック!!!!!!


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  • By intellipunk / Apr 21, 2015 12:43 pm

RLL 2014′S BEST BOOKS

RLLBestBooks2015
10冊並べるだけっす。ご興味あれば、リンク読んでみて下さい。それで興味がもっとわいたら本を読みはじめたら。人文読書のきっかけにどうぞ。

① ニール・スミス『ジェントリフィケーションと報復都市 新たなる都市のフロンティア』(ミネルヴァ書房)
翻訳者の原口剛さんと酒井隆史のトークセッション「大阪から考えるジェントリフィケーション 〜 都市は滅びるのか?」のPDF必読です!
美化再開発だけが都市を動かす産業化として蔓延る今に、もっとも望まれた翻訳書が登場。そして地方経済を動かす産業化したバリエーションとして復興予算もナイキ公園も大阪府構想もオリンピック景気も高速道路・ダム・河口堰・リニア・基地・原発建設公共予算も地震用補強工事も災害用拡幅工事ある!!!



② 栗原康 『大杉栄伝 永遠のアナキズム』(夜光社)
学生に賃金を』も好評で快進撃! 栗原くんインタビュー「もっと「馬鹿」になれ! いま、一番叩くべきは「社会」だ」もおもしろい。



③ 市田良彦『存在論的政治——反乱・主体化・階級闘争』(航思社)
ネグリとドゥルーズとアルチュセールを政治哲学として読むべし! まずこの本と【じんぶんや第98講】市田良彦選『反乱の政治を再考する』リストからはじめよう。
公開研究会「市田良彦著(平凡社新書)『革命論』マルチチュードの政治哲学序説をめぐって」では前著『革命論』の廣瀬純、管孝行、檜垣立哉の書評も読める!



④ 港千尋『革命のつくり方 台湾ひまわり運動─対抗運動の創造性』(インスクリプト)
いろいろと書評1書評2も出ているが、とりあえず「台湾ひまわり運動HP」を観て魅かれたら、写真も美しいこの本を開こう。



⑤ 小泉義之『ドゥルーズと狂気』(河出書房新社)
ドゥルーズに関する著書もある檜垣さんによる、ドゥルーズに関する本二冊、江川隆男『アンチ・モラリア 〈器官なき身体〉の哲学』との合同の書評「ドゥルーズ後期読解の成熟」は、対比が面白い。千葉雅也推薦「やりたいようにやることを、これほど明確に、激烈に考える本がほかにあるどろうか?」と。資本主義に対抗するために読む。



⑥ 大野光明『沖縄闘争の時代1960/70 分断を乗り越える思想と実践』(人文書院)
書評[「未発の政治」は、いつ発現するのか――『沖縄闘争の時代1960/70』を読んで考えたこと]田中佑弥
『インパクション』197号(最終号)のレビュー
辺野古の運動もオール沖縄で選挙でも反基地闘争が盛り上がった今年、本土(ヤマト)に住むぼくらに辺野古高江沖縄反戦を考えるときに、先人の運動を系譜するにもっとも適切な研究が出た!



⑦ プルードン『貧困の哲学』(平凡社ライブラリー
この本の反論書であるマルクス『哲学の貧困』の神通力が切れた今こそ読もうとおもう。翻訳者の斉藤悦則氏のサイトに補助線がある。斉藤「社会主義や共産主義は社会の「悪」をなくそうとするが、悪は善とセットなのです。悪だけをなくすわけにはいかない。社会を良くしようとする運動はかならず否定面を生み、その否定はさらにつぎの否定を生む。だから、われわれは均衡をもとめて常に動き続けるしかない。歩行とは体のバランスをくずしながら足を前に出しつづけること、という話に似ています」
プルードン『貧困の哲学』のボットでエピグラフに使えそうな名言がずらり。。。



⑧ 川満信一、仲里効 編『琉球共和社会憲法の潜勢力 群島・アジア・越境の思想』(未來社)
未來社 出版文化再生ブログ「80絶対平和主義の社会構想 ――「琉球共和社会憲法私案」をいま問い直す必要」「86戦争と国家なき豊かな社会の建設へ」「87 『琉球共和社会憲法の潜勢力』の裏話――東京新聞のコラム補足」「90那覇の熱気 シンポジウム『いま、なぜ、琉球共和社会憲法か』の提示する方向
1981年に川満信さん一によって起草された「琉球共和社会憲法C私案」が、沖縄独立論との関係で再び議論の俎上に上がるこの私案として、中国語圏の雑誌で特集が組まれ韓国でも論集が出版されるなど、アジアの視点でにわかに注目されはじめているらしい。「琉球共和社会憲法C私案」から反響する12編のポストコロニアル思想を堪能するべし。



⑨ 田中ひかる・飛矢崎雅也・山中千春 編著『グローバル・アナーキズムの過去・現在・未来 現代日本の新しいアナーキズム (Global Anarchism: Past, Present and Future – New Anarchism in Japan)』(関西アナーキズム研究会)
国際シンポジウム「グローバル・アナーキズムの過去・現在・未来~世界とアジアをつなぐために」を観て、この活字になったのを文字で反芻する。ゲストであるガブリエル・クーンの「グローバル・アナキズム」はコンパクトで当然ながら素晴らしい。そして『気流舎通信 SOMA』で「群島のアナキズム」を寄稿してくれた樋口拓朗くんの「グローバル・アナーキズムと地球意志-東洋の共振からの示唆-」がほんとにいい。いろんな人に読ませたい。菰田くんや飛矢崎くんや仲田くんや栗原くんのレア原稿もいい。



⑩ ドリーン・マッシー『空間のために』(月曜社)
あ、まだ読書中だ。。。。ジェンダーバランスを考慮してランクインしましたが、もっと順位上かもね。空間・場所・地理・都市について、ふわふわと書き流すところと串刺しに畳み掛けるところとがまざってなんだか云い難い。それは本質主義や二項対立といった固定化させた価値観を常に揺れ動かせる「関係性の美学」に似た行きつ戻りつする思考で空間という漠としたモノを語ることにあるせいなのではないか。ハーヴェイにはない繊細さがあって非常に魅力的だけど、読み進めるのに余裕がいる。



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座•高円寺ドキュメンタリーフェスのパンフより

arata
『赤P-remix』Tシャツの昔話が続きます。
模索舎で御購入され、その後ボディ指定の別注もつくりました。まだARATAという名前でリヴォルバーやってらした頃の話。懐かしや。

Tシャツはソールドアウトです。



赤瀬川原平とのひとつの思い出

赤瀬川原平さんが逝った。

ぼくも御多分にもれず学生時代、ちくま文庫『東京ミキサー計画―ハイレッド・センター直接行動の記録』と『超芸術トマソン』で彼の栄光の時代を知ったくち。その間の政治の時代の活躍のは新潮文庫『櫻画報大全』で確認出来るかと思います。(だれか僕に『桜画報・激動の千二百五十日―赤瀬川原平資本主義共和国』をください)
ネオダダ、前衛美術、見立て、茶化し野次馬ほめ殺し、カルチャージャム、もろもろの反権力的な表現、通貨フェティシズム、色んな刺激的な物を教えてもらった気がする。あと外骨を知ったのも赤瀬川さんから。
赤瀬川原平ベストワークはあり過ぎて困る…宇宙の缶詰、零円札、朝日ジャーナル回収茶化し、正義の味方警察バンザイ私達は言いなりになります!、天下泰平(日の丸星条旗)、植物ワイパー、パリ開放、新解さん…過剰に刺激的だった。世間では穏便な、カメラを持ってライカ同盟と称して路上観察うろうろするおじいさんだとおもうけど、そこには毒をいつもはらんでいたように思う。


RLLは2007年に、足立正生さん35年ぶりの新作『幽閉者(テロリスト)』公開記念で『赤軍-PFLP・世界戦争宣言 remix by 赤瀬川原平』をリリースした。これは足立正生の名作『赤P』のポスターを赤瀬川さんが制作し、そのリミックス(どもりバージョン)を『映画批評』1972年9月号のサクラグラフ連載最終号で自ら行ったもの。その後足立さんはパレスチナに渡りこの過激なリミックスは、予示的な色が加わってしまった。

akap1 akap2 akap3
その後、強制送還された足立さんは『幽閉者(テロリスト)』撮り復活した。ひと伝にRLLの「赤P remix」Tシャツを受け渡したとき、喜んで受け取ってくれたという。昨年山形国際ドキュメンタリー映画祭のパーティで再会した折にも、「あのTシャツのお前かー」とワインを飲んで上機嫌でツーショット写真を撮って交流出来た。

しかし賛辞を込めたTシャツを赤瀬川さんにポトラッチしたときには、老人力でボケたふりをしてバツが悪そうに「いまは、こういうのは…」と言葉を濁して去っていった。赤瀬川さんは穏やかな晩年には似つかわしくなかったんだな。という原平さんにまつわるRLLの7年前の思い出。


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  • By intellipunk / Oct 27, 2014 2:33 pm

三宅洋平イベント

今週末のアミーンズオーブンでの三宅洋平イベント( オルタナティヴ グリーンカルチャー)で、司会というか三宅洋平のトークコーナーの質問する役を仰せ使ったので、今からちょっと緊張してます。『zine砂漠』でインタビューしたいと思っていて企画が流れていたので、気を取り直してるとこです。事件だった「選挙フェス」を過大評価するわけではないけれど、その後の「大デモ」はオーソドックスな想定内の記号だった。現実は、事件と記号を綱引きすることで進んでゆくわけだが、出来事や事件なしには世界は変わらない。三宅洋平には、その出来事をアーティストとして魅せて欲しい気持ちは大きい。

(仮)ALBATRUS – DEMO (Official Video)記号であってもカッコイイはチカラだ。

でも、311以前の三宅洋平の強烈な印象って、「DJ HIKARU @grassroots 2009-2010 live mix」で、ベラベラしゃべっていている音源なんだけどね。

「突然ですが
ただ今グラスルーツ店長のQさんの携帯電話によると、日付けが変わるまであと2分となりました
終わりの始まりは、始まりの終わりなんで
どんなにファジーに生きている人も、この節目は避けられないということで
もうあと90秒ですからね
ま大体で、ふはは、大体で
いかにファジーな光くんでも月光を飛ばした事はかつて一回しかないっていう、
姫路で、こだまさんたちと飲み過ぎてたらしい
今ニューヨークとかすごいことになってるんだろうね
あの人たちのハッピーニューイヤーやばいもん
ちなみに日本人は2月に旧正月で盛り上がるチャンスがあるんで
敗者復活戦という感じで
30秒
俺もこの10年でこんなちゃんとカウントダウンするのはじめてなんですけど、フフフゥー
申し遅れましたけれども、犬式やってた三宅洋平です!イェッサーイ!
じゃ10秒前から、10!9!8!7!6!5!4!3!2!1!
あけましておめでとうございまーーーーす!
ハッピーーーーーーー!!!!ニューイヤ!
今年の一曲目です!
今年もよろしくおねがいします!
踊りあかそーーかーーー」

ってなノリのいいだけのアンちゃんだったわけだし、音楽家でも運動家でもないところに魅力がある。だからもっと気楽に三宅洋平の愛嬌が伝わればいいと思うんだ。
ちょっと期待し過ぎに昨年『ピープルズ・プラン』(風通しのいい左翼批評誌)に書いていた選挙フェスのレビューを、この機会にアップします。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
新しい時代は始まった――三宅洋平の選挙フェス

彼の興した選挙フェスは、政治に距離のあった若者を振り向かせた。たとえば選挙カーからの名前の連呼、ドブ板の挨拶回り、駅前の朝立ち、出馬・選挙戦・出陣式などの戦争比喩、などを廃止して形骸化した従来の選挙運動の形式刷新したことは大きい。

「ぼくらの色にちょっと染めさせてほしいんですよ この日本を」
ミュージシャンとして立ち、半パンTシャツ髭キャップサンダルにギターを携えた川上音二郎のように歌舞いた姿で「ヤーマン」というラスタ式の挨拶を交わす。応援のためにミュージシャンがフェスを興す「“政治”っていうのをそういう“マツリゴト”――音楽・文化のような、愛のあるものに取り戻したい」祭政一致スタイル。

600万円の供託金の高さや今までのカネの無さを演説するし、放射能や不正選挙や国際金融権力などネットジャーゴンやスピリチュアルや陰謀論すらも開陳した、開けっぴろげな人間性。Twitterで直接対話し、総ての演説をツイキャス中継してYouTubeでアーカイブ化する、交流も情報も交歓するネット選挙時代の水平開放コミュニケーション。シニシズムやニヒリズムやルサンチマンがなく、屈託のないしなやかな存在感だけがあった。

311後に逃げて沖縄に来てもそこにオスプレイが来た、どんなに逃げても政治は追いかけてくるのなら政治をぼくらの手に取り戻そう、デモ・嘆願・陳情・院内交渉と色々やったけど、と立候補の動機を明かす。僕らが政治家を遠避け孤独にしたから闇が産まれた、専門家へのお任せを辞め、候補者には当選後も手伝いに行こう、と「愛と応援の循環型社会」を提案。Twitterフォロワーをノマド秘書とし、バブル以降に育った同世代達に各地方議会へ立候補しようと誘い、「ボブ・マーリーはいらないし、ゲバラもいらない、皆フラットでひとりの重さは変わらない、あとはあなたが行動する時だ」と呼びかける新手の直接民主制志向。

「あなた」とはまた「わたし」である(これはI&Iというラスタファリズム用語で捉えられる)として安倍首相やワタミや幸福実現党ですらリスペクトし対話したい、アイヌ由来の和合のための言葉の戦争「チャランケ」や、ネイティブアメリカンのイロコイ連邦民主制を国会で施行したいとする絶対対話主義。

ベクレル検査機を各県にと提案し、祝島に馳せ参じ、緑の党のネットワークで全世界400基の原発の廃炉を目指し、反グローバリズムや反TPPを説明し、オーガニックTシャツやR水素を紹介し、食器洗剤を辞め自然農を実践した、惑星意識を持ったエコロジーの分かる新世代グリーンアクティビスト。

ステルス戦闘機やイージス艦の費用があれば「文化は最大の輸出品」を使ってスペシャル文化外交をやれて日中・日韓の摩擦をなくすと断言し、戦争経済から脱出したくないですか!と全世界の軍事産業を廃しようと謳うインターナショナルウルトラ平和主義。最終日の最後には憲法9条を詠み世界最高の憲法を称揚して聴衆を泣かせた。

そしてウンザリして政治から離れていた層から全国比例の得票17万得票した。当選した東京選挙区の山本太郎の66万票に比べ低いという面はあるだろうが、それを補うほどの若者達が熱狂して現象化したのは事実だ。それを選挙アドバイザー斉藤まさしが「革命」と語るが、三宅はこれを「革命ですらない!」「皆一人一人の意識と生活の変化」「世の中はもう変わりましたよ」と形容するパラダイムシフト。今までにない新しい希望だ。

(『季刊ピープルズ・プラン』第62号)
eoples-plan62



明日、北中夜市に出店!

秋の夜長に北中夜市! 九月二十一日(日)もイベント盛りだくさん!
http://koenji-kitanaka.com/921-yoichi/

RLLのTシャツの在庫一掃セールとして、赤札覚悟で大放出!
ホームである 高円寺の、北中通商店街「音二番」 でギャグゲリラ!!
そして今が旬の「戰爭放棄」の白をライブで刷ります!!!

さよなら高円寺!
あばよハーポ部長!
さよならだけが人生だ>井伏鱒二>寺山修司>俺

これ刷るよ!
sensouhoukiii


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  • By intellipunk / Sep 20, 2014 8:52 pm

気流舎ブックコレクティブ

下北沢のカウンターカルチャーを伝えるブックカフェ気流舎が共同運営になって2年ですが、今年から「気流舎ブックコレクティブ」が発足し、その一員としてintellipunkは本の仕入れ担当で、都内の古書店や古書市を足繁く通っております。おかげさまで最近は本棚の回転がはやくなってきたようで、若い読者がカウンターカルチャーに出会う切っ掛けを作れている充実も味わえています。カウンターカルチャーの王道の気流舎の本棚を作るのって楽しい!


↓僕が仕入れた本たちの一部。
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気流舎の小さな空間をつつむ本棚は、いちおう「ヒッピー思想、サイケデリックス、ビート、コミューン、バックパッキング、アナキズム、シャーマニズム、ニューサイエンス、レイヴ、オープンソース、海賊党、カルチュラル・スタディーズ、社会学、民俗学、文化人類学、現代思想、反グローバリゼーション、反原発、市民運動、NPO、うさぎ!、カスタネダ、ソロー、レヴィ=ストロース、真木悠介/見田宗介、中沢新一、芦沢一洋、エコロジー、パーマカルチャー、瞑想、ヨガ、からだ、意識、神話、東洋思想、皆既日食、宇宙」を大枠としてますが、それだけじゃありません。先代ご隠居が残してきた美意識を引継ぎつつ、Flying Books(http://www.flying-books.com/)やブッククラブ回(http://www.bookclubkai.jp/)やナワ・プラサード(http://www.nabra.co.jp/hobbit/nawaprasad/default.htm)といった先輩書店とセレクトが被るようでいてキャラ立ちした、自分なりのひと味違った世界を見せられたらと考えています。また気流舎通信SOMAでも披露した通り、今日的なカウンターカルチャーに対する目配せは気流舎にしか出来ないと自負しております。いちどカウンターカルチャーAtoZを使って、その概論を説明出来たらと思います。流動的ではあるけど、今の気流舎の本棚はちょっとおもしろいはず!

ゆっくりチャイやアブサンを飲みながら、人生を変えてしまうかもしれない読書をお楽しみください。


気流舎
〒155-0032 東京都世田谷区代沢5-29-17飯田ハイツ1F
http://www.kiryuusha.com/
https://twitter.com/kiryuusha
https://www.facebook.com/kiryuusha


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  • By intellipunk / Apr 30, 2014 4:39 pm

ペドロ・イノウエとの対話 Talking with Pedro Inoue

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Talking with Pedro Inoue
ペドロ・イノウエとの対話
デザインと政治:グローバル資本主義を超えて


2014年4月3日(木)午後7時~
ペドロ・イノウエ(グラフィック・アーティスト/デザイナー)
川邉雄(RLL)
毛利嘉孝(社会学者)
入場無料(投げ銭制)


会場:IRREGULAR RHYTHM ASYLUM
新宿区新宿1-30-12-302|03-3352-6916|irregular(a)sanpal.co.jp

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今、デザインには何ができるのでしょうか?
視覚文化と政治はどのような関係にあるのでしょうか?
そもそも今資本主義はどのように変容しているのでしょうか?
グローバル資本主義のオルタナティヴはどのように可能なのでしょうか?

反消費主義的カルチャージャミングマガジン、『アドバスターズ』のクリエイティヴ・ディレクターであり、音楽、広告から政治運動までさまざまな領域のグラフィック・デザイナーとして活躍しているペドロ・イノウエさんとともに、政治におけるデザインの役割やその政治的可能性を議論します。とりわけ、現在彼が拠点としているブラジル、サンパウロと、原発問題から排外的ナショナリズムまでさまざまな問題に直面している日本、東京の間の共通の課題を見いだしていければと考えています。

多くの人が自由に議論に参加できるオープンな会にしたいと思いますので、興味のある人はどなたでもぜひご参加ください。

ペドロ・イノウエの作品は以下で見ることができます。
www.terror-mon-amour.com (artistic)
www.cargocollective.com/pedroinoue (commercial last works)
www.coletivo.org/pedro (commercial old works)

ペドロ・イノウエ:グラフィック・アーティスト/デザイナー。これまで、韓国、日本、フランス、イギリスで個展を開催してきた。2001年~2007年まで、イギリスのジョナサン・バーンブルック・スタジオに在籍し、デヴィッド・ボウイやデミアン・ハースト、坂本龍一のアートワークを担当する。現在、『アドバスターズ』クリエイティヴ・ディレクター。ブラジル、サンパウロ在住。

問い合わせ:
毛利嘉孝 yoshimouri(a)hotmail.com
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  • By intellipunk / Mar 28, 2014 2:02 pm

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