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Kerouac "on the road"

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LINER NOTES

ケルアック著『オン・ザ・ロード』出版50周年記念Tシャツ!

ジャック・ケルアック(Jack Kerouac) 著『オン・ザ・ロード』が今年2007年に刊行50周年になった。11月には池澤夏樹セレクトの世界文学全集の一巻目として『オン・ザ・ロード』が発刊された。そして年末、記念事が好きなRLLは当然のごとく便乗して、ここに『オン・ザ・ロード』記念Tシャツを発表した。

1957年9月に出版された小説『on the road(路上)』とその前年出版されたアレン・ギンズバーグの詩集『Howl(吠える)』によってビート・ジェネレーションがムーブメントとなってから 50年、彼等は20世紀の後半を完全に塗り染めた。その文化は、カウンター・カルチャーの直接の元祖。その価値観はスクエアではないユース・カルチャー、音楽や映画や文学や革命やパンクやドラッグやお洒落やその他なんでもいいが、全てに浸透していて、実は僕らはその影響下に生きている。

戦後反ファッショから反共へと都合よく方向転換し、終いには朝鮮戦争を引き起こした「アメリカン・ウェイ・オブ・ライフ」に幻滅した自分達を、ケルアックは「ビート・ジェネレーション」と名付けた。彼等は真実にチューンインするため路上へターンオンし、バカバカしいアメリカ体制からドロップアウトすることにした。当局からはマッカーシズム(アメリカの治安維持法)の追及を受け、世間からはソ連のスプートニク同様の反米の象徴として「ビートニク」と嘲笑されたが、第二次世界大戦を陰鬱にやり過ごし戦後体制と冷戦に失望した若者たちからは、熱狂的に受け入れられ、それが後のヒッピーへと続いた。経済的に恵まれない人々(貧農、ルンペン、浮浪者)や社会的弱者(有色人種、性的少数者)や思春期の若者や不良やボヘミアンやジャンキーやアーチストを代弁した。Tシャツで放浪し、自由と恋愛を魂に従い、創造を尊び詩的に生きる、そんなビートのスタイルで世界は変わった。それは最も豊かな時代のアメリカ(50 年代、世界人口6%のアメリカでは世界物資の半分を消費していた!)から飛び出した、最も反アメリカ的な態度だった。

ビート・ジェネレーションの最高傑作といわれる『オン・ザ・ロード』は、落ち着きなくひたすら北米大陸を4往復する中での旅情と乱痴気騒ぎと恋愛とお喋りと音楽の話。120フィートの巻き物状のロール紙にノンストップでタイプし、一気に7年間の旅を3週間で仕上げたという伝説を持つ、過剰なスピード感で疾駆するケルアックの自伝的小説。その後ケルアックは酒に溺れ迷走し1969年に47歳で死ぬ、大ブレイクはアメリカンドリームを見限ったビートには辛すぎたのだった。しかし、ジョニー・デップもソニックユースもヴェンダースも森山大道もコッポラもジョー・ストラマーも心酔した『オン・ザ・ロード』は永遠にクールだ。この先もケルアックはユースカルチャーの中で普遍的に輝き続けるだろう。

青山南新訳の『オン・ザ・ロード』(河出書房新社)のブックカバーと同じアクアブルーのボディ。「ON THE ROAD 50TH ANNIVERSARY」のコピーのバックにはケルアック直筆の第一部のルートマップ付き!



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