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guerrilla grow

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LINER NOTES

「まず君の最初の植物のところへ行って、流れる水がこの点から発してどんな風に流れるかを注意深く観察したまえ。雨が種子を運んでいったに違いない。水が穿った溝の後をつけたまえ。そうすれば流れの方向がわかるだろう。そうしたら、その方向で君のから一番遠くにある植物を探したまえ。その二本の間にある植物はみな君のものだ。もっと先で、その間にあった植物が今度は自分の種を撒き散らすとき、君は自らの一本一本から発する水の流れに従うことによって、きみの領土を殖やすことができるだろう」(ドゥルーズ=ガタリ)

『ミル・プラトー』に引用されたカスタネダの言葉を引くまでも無く、植物とは僕らのテリトリーであり、その標識であり、領土なのだ。しかし時に植物は国家によって囲い込まれる。かつてこの国では国民の総氏神、皇室のご先祖である天照大御神を祀るために、各家庭に伊勢神宮の「神宮大麻」を祀ることが半ば強制されていた。それは戦中に日本が占領した地域に神社を建て、御真影を崇拝することを強制したことと変わらない。「大麻」は神国日本の、天皇の象徴であり、軍国主義の圧制と横暴のための装置だった。(また戦中、宗教統制に反発した創価教育学会の創始者牧口常三郎と戸田城聖は、「大麻」を焼き捨て治安維持法違反・不敬罪で弾圧を受けた。戸田は非転向を貫き、また牧口は獄死する。この教祖の殉死という伝説で800万人もの信者を誇る創価学会が成り立っていることも付け加えよう。)

日本帝国主義の大麻利用は、何も象徴という上部構造だけに終始しない。現在、北海道で自衛隊によって引き抜かれる何百万本もの大麻。それもまた過去の軍国主義が軍需物質を生産するために大陸から持ち込み、工業用原料として大量に生産していた大麻が野生化したものだ。北海道に大麻を持ち込んだのは日本帝国主義であり、その目的は戦争のためだった。その子孫を自衛隊が刈り取り、おこぼれをスモーカーが収穫している。ここでは「大麻」という植物のテリトリーが過去の国家体制から零れ落ちて未だ広がりつづけ、後の国家によって再び管理されようとしているが、当然のことながら根絶される見込みは無い。

種は撒かれ続け、零れ落ちることを止めない。

ガンジャマークはレイバーやクラバーやレゲエ好きが、ポップアイコンや反戦運動やピースマークとして使っている。そして「大麻」はジャマイカではラスタファリズムが神の草として使用し、もう一つのJの国では国家統合の神の草として使用した。たった一つの植物をめぐっていかに複雑なテリトリーとその攻防が行われてきたのか考えるだけでめまいがしそうだ。そしてそれは今でも続いている。

ゲリラ・グロウは近年大麻の個人使用が非犯罪化されたイギリスにおいて、過去に自由化闘争としてなされていた、画期的な試みである。国家の統合、管理を象徴する国会や裁判所、警察の庭に勝手に大麻の種を撒き、育てるのである。種がうまく育てばそれは広がっていき、やがて地に満ちるだろう。これはまた自然という人間の手によって管理不可能な流れを生み出す試みであり、また、国家という人間を管理し、統合するためのシステムへの抵抗でもある。再び「大麻」が「天皇の御真影」として使用されることがないために、僕たちはいくつもの種子を国家の「隙間」に撒きつづけるだろう。このTシャツによって。

ボディの色は白。決意が固まったらすぐにご注文を。

sold out!!



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