三宅洋平

三宅洋平イベント

今週末のアミーンズオーブンでの三宅洋平イベント( オルタナティヴ グリーンカルチャー)で、司会というか三宅洋平のトークコーナーの質問する役を仰せ使ったので、今からちょっと緊張してます。『zine砂漠』でインタビューしたいと思っていて企画が流れていたので、気を取り直してるとこです。事件だった「選挙フェス」を過大評価するわけではないけれど、その後の「大デモ」はオーソドックスな想定内の記号だった。現実は、事件と記号を綱引きすることで進んでゆくわけだが、出来事や事件なしには世界は変わらない。三宅洋平には、その出来事をアーティストとして魅せて欲しい気持ちは大きい。

(仮)ALBATRUS – DEMO (Official Video)記号であってもカッコイイはチカラだ。

でも、311以前の三宅洋平の強烈な印象って、「DJ HIKARU @grassroots 2009-2010 live mix」で、ベラベラしゃべっていている音源なんだけどね。

「突然ですが
ただ今グラスルーツ店長のQさんの携帯電話によると、日付けが変わるまであと2分となりました
終わりの始まりは、始まりの終わりなんで
どんなにファジーに生きている人も、この節目は避けられないということで
もうあと90秒ですからね
ま大体で、ふはは、大体で
いかにファジーな光くんでも月光を飛ばした事はかつて一回しかないっていう、
姫路で、こだまさんたちと飲み過ぎてたらしい
今ニューヨークとかすごいことになってるんだろうね
あの人たちのハッピーニューイヤーやばいもん
ちなみに日本人は2月に旧正月で盛り上がるチャンスがあるんで
敗者復活戦という感じで
30秒
俺もこの10年でこんなちゃんとカウントダウンするのはじめてなんですけど、フフフゥー
申し遅れましたけれども、犬式やってた三宅洋平です!イェッサーイ!
じゃ10秒前から、10!9!8!7!6!5!4!3!2!1!
あけましておめでとうございまーーーーす!
ハッピーーーーーーー!!!!ニューイヤ!
今年の一曲目です!
今年もよろしくおねがいします!
踊りあかそーーかーーー」

ってなノリのいいだけのアンちゃんだったわけだし、音楽家でも運動家でもないところに魅力がある。だからもっと気楽に三宅洋平の愛嬌が伝わればいいと思うんだ。
ちょっと期待し過ぎに昨年『ピープルズ・プラン』(風通しのいい左翼批評誌)に書いていた選挙フェスのレビューを、この機会にアップします。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
新しい時代は始まった――三宅洋平の選挙フェス

彼の興した選挙フェスは、政治に距離のあった若者を振り向かせた。たとえば選挙カーからの名前の連呼、ドブ板の挨拶回り、駅前の朝立ち、出馬・選挙戦・出陣式などの戦争比喩、などを廃止して形骸化した従来の選挙運動の形式刷新したことは大きい。

「ぼくらの色にちょっと染めさせてほしいんですよ この日本を」
ミュージシャンとして立ち、半パンTシャツ髭キャップサンダルにギターを携えた川上音二郎のように歌舞いた姿で「ヤーマン」というラスタ式の挨拶を交わす。応援のためにミュージシャンがフェスを興す「“政治”っていうのをそういう“マツリゴト”――音楽・文化のような、愛のあるものに取り戻したい」祭政一致スタイル。

600万円の供託金の高さや今までのカネの無さを演説するし、放射能や不正選挙や国際金融権力などネットジャーゴンやスピリチュアルや陰謀論すらも開陳した、開けっぴろげな人間性。Twitterで直接対話し、総ての演説をツイキャス中継してYouTubeでアーカイブ化する、交流も情報も交歓するネット選挙時代の水平開放コミュニケーション。シニシズムやニヒリズムやルサンチマンがなく、屈託のないしなやかな存在感だけがあった。

311後に逃げて沖縄に来てもそこにオスプレイが来た、どんなに逃げても政治は追いかけてくるのなら政治をぼくらの手に取り戻そう、デモ・嘆願・陳情・院内交渉と色々やったけど、と立候補の動機を明かす。僕らが政治家を遠避け孤独にしたから闇が産まれた、専門家へのお任せを辞め、候補者には当選後も手伝いに行こう、と「愛と応援の循環型社会」を提案。Twitterフォロワーをノマド秘書とし、バブル以降に育った同世代達に各地方議会へ立候補しようと誘い、「ボブ・マーリーはいらないし、ゲバラもいらない、皆フラットでひとりの重さは変わらない、あとはあなたが行動する時だ」と呼びかける新手の直接民主制志向。

「あなた」とはまた「わたし」である(これはI&Iというラスタファリズム用語で捉えられる)として安倍首相やワタミや幸福実現党ですらリスペクトし対話したい、アイヌ由来の和合のための言葉の戦争「チャランケ」や、ネイティブアメリカンのイロコイ連邦民主制を国会で施行したいとする絶対対話主義。

ベクレル検査機を各県にと提案し、祝島に馳せ参じ、緑の党のネットワークで全世界400基の原発の廃炉を目指し、反グローバリズムや反TPPを説明し、オーガニックTシャツやR水素を紹介し、食器洗剤を辞め自然農を実践した、惑星意識を持ったエコロジーの分かる新世代グリーンアクティビスト。

ステルス戦闘機やイージス艦の費用があれば「文化は最大の輸出品」を使ってスペシャル文化外交をやれて日中・日韓の摩擦をなくすと断言し、戦争経済から脱出したくないですか!と全世界の軍事産業を廃しようと謳うインターナショナルウルトラ平和主義。最終日の最後には憲法9条を詠み世界最高の憲法を称揚して聴衆を泣かせた。

そしてウンザリして政治から離れていた層から全国比例の得票17万得票した。当選した東京選挙区の山本太郎の66万票に比べ低いという面はあるだろうが、それを補うほどの若者達が熱狂して現象化したのは事実だ。それを選挙アドバイザー斉藤まさしが「革命」と語るが、三宅はこれを「革命ですらない!」「皆一人一人の意識と生活の変化」「世の中はもう変わりましたよ」と形容するパラダイムシフト。今までにない新しい希望だ。

(『季刊ピープルズ・プラン』第62号)
eoples-plan62



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