サン・ラー

人生改善のための読書

いつか読みたいと思いつつなぜか手に取らない本、あるいは手には取ったがなかなか読み進まない本を一気読みしてハイな満足感を得ようという読書企画「失われた時を求めて」。もちろんイベント名はプルーストのあの有名な本から。ボクも高校時代に思い立ってその本を手にとってみたことがあるのだが1巻目で挫折。マドレーヌを紅茶にひたして脳内トリップするとこしか覚えてない。だったらそこから新たに「プルーストする」のもいいだろう、とまず最初に読み始めたのがこれ。

プルースト

プルーストによる人生改善法のメニューは以下のとおり。

第1章 今日、人生を愛するには
第2章 自分のために読む方法
第3章 時間のかけ方
第4章 上手な苦しみ方
第5章 感情の表わし方
第6章 よき友になる方法
第7章 目の開き方
第8章 幸福な恋をする方法
第9章 本をやめる方法

興味を持った方はご一読を。いきなり大著は読む気おきないけど、こういう軽いエッセイは読み出しにはよい。プルーストがとても難儀で面白い人ということもわかったし。ちなみに「プルーストする」とは彼の友人のなかの皮肉屋たちの間で創造され、流通した言葉らしい。二木信の「二木る」と同様に。その意味するところは直接会ったときにお話しましょう。というスタイルも含めボクもかなりプルーストしている人間だと自覚している。

二冊目は大著(6200円!)に挑む。まったくボクの人生に役立たない本だけど、この本の存在自体が魅力的。ハナ肇似の土星から来た音楽家の伝記。一人の生涯一気読みってのは走馬灯のごとし。しかも奇人(貴人)の走馬灯だからなかなか体験できるもんじゃないよ!

サンラー

サン・ラーがその音楽や発言において、一貫して訴えていたのは、この世界が未開の地だってことだ。この星の習慣や信念や信仰は、いずれも無教養で、盲目的で、野蛮で、破滅的で、既で過去のものになっている・・・だからこそサン・ラーは、自分はここを後にすると言うためだけに戻っていったんだ。未来へと―宇宙へとね。

というアミリ・バラカ(リロイ・ジョーンズ)の言葉で締めくくられるラストまで3ページを残してタイムアップ。ちょうどサン・ラーが死んだ瞬間で終ったのがびっくりだったけど。実際やってみると7時間は短い! もっと疲労するかと思ったら意外と平気で、むしろもの足りないくらい。次回は朝9時から夜9時の12時間やろうか、なんて話も出てる。人生改善イベントとして続けていきたい。

当初の目標は3冊だったんだけどなかなかページは進まないものだね。古代エジプトからの宇宙の後は、馴染みのある東アジアから宇宙へと旅立つ予定が先送りに。1冊の大著に挑むのも充実感あっていいけど、コンセプチュアルにブックレシピを作ってその脳内調合具合を楽しむのもいいよね。

宇宙を叩く



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