ひきこもり

我が家のジャスミン革命

2月最後の日は雨。木にくっついた水玉がきれい。
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今月はとっても振り返りやすい。1日に入院、1週間後に退院して、そのまま今日までひっそりひきこもり生活。ビフォことフランコ・ベラルディの「世界中の ひきこもりたちよ 団結せよ」(『NO FUTURE』収録)という言葉にびびっと反応したボクだが、こんなに早く自分がひきこもり生活に突入するなんて思ってもみなかった。廣瀬純にはいつも騙される。

ひきこもり生活をしていても人が毎日訪ねてきてくれるから幸福である。団結の必要も特に感じない。わざわざ寒い中でかけなくても、見舞い客が幸を持ってやってくるのでボクは待って迎えるのみ。イベントに行けないから、代わりに自分の部屋で毎晩イベント主宰。お客様は神様です。

ちょうど一週間前に事件は起きた。4人もお客さんが来てくれたのでお茶でも出そうと緑茶の準備をしていたら、お見舞いの品だ、とジャスミン茶の缶を貰った。ジャスミン革命にちなんでなかなか粋な差し入れだねえ、と缶の蓋を開けると、そこには札束がぎっしりと詰まっていたのだ。一瞬わけがわからなくなった。これからボクがしようとしてるのはお茶を淹れることだよな。いったい目の前にあるぎっしり詰まった札束は何なのか。

それはみんなからの巨額のカンパだった。そのことに気づいたときにボクの頭の中にある映画のシーンが浮かんだ。近所の耳鼻科で翌日に大病院に行くように診断され、入院を予期したボクは、明日からの入院を充実したものにするため、何か暗示的なフィルムを観ようと思った。直感的にこの映画に決めた。

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フランク・キャプラ監督『我が家の楽園』のカンパが集まるシーン。

その映画の教訓は3つ。1.自分の好きなことをしろ 2.唯一の願いは健康に暮らすこと、あとは御心のまま 3.困ったときは友達がなんとかしてくれる

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缶の下に敷いているのは「東京なんとか」2月号。エジプト革命の表紙の裏はRLLの広告。病気してさらにおいしい生活? 

この映画のおかげでとても楽な気持ちで入院生活に臨めた。退院してもう一回この映画を見直してしまったくらいに自分にとってはタイムリーな映画で、このDVDも最近ギフトされたものだった。

「贈与の一撃」という言葉を昔好んで使っていたが、この一撃はとても強烈。いろいろな人の顔が浮かぶ。本当にありがとうございました。中心になって動いてくれた人も、1円を入れてくれた人も、みんなありがとうございます。

なんだか信じられないくらいの大金だったので、これは夢ではないか、と「芝浜」の女房になった気持ちでこの金缶を我が家で一番神聖な空間にしばらく隠して、そんなことなかったかのように過ごしてきたのだが、2月の最後の日である今日、やはり気になって確認してみたがどうやら夢ではなかったようだ。

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もらったときは、こんなお金いったいどうやって使っていいやら、と困惑したものだが、現金をありがたいものとして拝んでいてもしょーがないので、好き勝手有効に使わせていただくことにします。贈与のお返しは蕩尽で。

まずはカンパ入れと同じジャスミン茶缶を買おう。だってあの時本当にジャスミン茶飲む気満々だったんだもの。



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